『三樂録』

「善樂」「健樂」「長樂」の探究軌跡。時は満てり、これでいいのだ。

下田紀行

2022年12月31日 | 探訪記

12月16(金)・17(土)日、下田を中心に伊豆半島を散策。今年最後の旅。コロナ禍における厚生労働省の「新しい生活様式」である「移動に関する感染対策」

□感染が流行している地域からの移動、感染が流行している地域への移動は控える。
□発症したときのため、誰とどこで会ったかをメモにする。接触確認アプリの活用も。
□地域の感染状況に注意する。

を遵守しながら一泊二日の旅。旅の目的は、「高足がに」、「S級さざえ」などのグルメ。吉田松陰の「死罪」の原因となった、ペリー来航の史跡の一端に触れる。

 

 

1日目から想定外。圏央道から東名高速道に向かう予定でしたが、八王子JCT手前で事故渋滞。急遽、中央道から東富士五胡道路に迂回、富士山を右手に望み沼津へ。昼食は談合坂SC。時間は大幅に予定外、老妻は「富士山」大好き、大喜び。天気も良く、富士山の写真撮影夢中。

 

 

おいしいわさびを楽しく学べる「伊豆わさびミュージアム」。 伊豆中央道沿いにあり、「わさび漬」や、三島ブランド認定品「農兵漬」など販売。

 

 

 

続いて「修善寺」へ。先ずは、「修禅寺」参拝。「禅」の字注意。修善寺温泉発祥の寺で温泉場の中心。平安時代初期、弘法大師開基。源氏一族の骨肉相はむ悲劇の舞台。源氏滅亡の場として歴史に名を残す。

 

 

「竹林の小径」、温泉街の中心を流れる桂川沿いにあり、石畳が続く遊歩道。桂川にかかる桂橋から、上流の滝下橋にかけて約300m、左右に竹林が続く。京都嵐山を連想させることから、「伊豆の小京都」と呼ばれる。

 

 

夕食は、南伊豆の海鮮郷土料理が食べられるお店『伊豆の味 おか田』。お店の人気メニューは、金目鯛の煮付け定食。お目当てのタカアシガニは、大きいと左右の両脚を広げた幅が4mにもなる世界最大のカニ。水分が多いため、蒸しカニで。身は比較的殻から外れやすく、一本一本が大きいので食べ応えも十分。煮詰めたカニミソに浸けて食べると美味。夫婦で一杯のかに。他に、金目鯛の煮付けや、鯛などのお刺身もありましたが、カニだけで満腹。

宿は、「ホテル伊豆急」。遅い時間で闇の入館。朝起きると、目の前に広がる海、白浜海岸を望む絶景のロケーション。5階の部屋の窓を開けると、海と風を感じ、サーフィンに興じる光景に、自然の一部となったような感覚。天気は、今にも雨が降りそうな気配。

 

 

温泉は、弱アルカリ性硫酸塩泉の「龍神の湯」と、下田蓮台寺を源泉とする単純温泉の「蓮台寺の湯」の2種類の源泉。夜と早朝に入浴。朝食はバイキング、雨が心配な二日目。

 

目映(まば)ゆかし下田の海は冬うらら

 

 

下田の歴史を学ぶ「下田開国博物館」、幕末開港の街下田の歴史に深く関わる黒船・ペリー、ハリス・唐人お吉、吉田松陰、プチャーチンなど、貴重で興味深い資料が展示。

 

 

黒船でやってきたペリー艦隊が、日米下田条約締結の為に、了仙(りょうせん)寺まで行進したことから名付けられた「ペリーロード」。異国情緒あふれるレトロな雰囲気を醸し出す石畳の小道。

 

 

1854年、日米和親条約が締結され、ペリー艦隊が開港された下田に入港。「了仙寺」は、ペリー一行の応接所兼幕府との交渉場所。和親条約の取り決めである下田条約が、ここで結ばれた。

 

 

 

「龍宮窟」は、直径50mほどの天窓が広がる洞窟。見上げると天井部分にぽっかり穴の空いた空間。上には遊歩道があり、一周歩くことができる。洞窟を見下ろすと、ハート型の地形が出現!

 

 

昼食は、南伊豆・弓ヶ浜「青木さざえ店」。貴重で大きなS級さざえ付き海鮮御膳、とても満足。

 

 

「浄蓮の滝」は、狩野川上流にかかる伊豆を代表する名瀑。ここで雨に降られる。滝までは階段、行きは良い良い、帰りは疲れ果てる。渓流沿いには天城名物のわさび畑。石川さゆりの『天城越え』の歌碑。

 

 

最後は、高速インター近くの沼津グルメ街道の駅、「龍宮海鮮市場」でお土産。

 

【GONBEEの一言】

 

吉田松陰の『留魂録』は、処刑直前に江戸・小伝馬町牢屋敷の中で書き上げられた。「身はたとい武蔵の野辺に朽ちぬとも留め置かまし大和魂」(たとえこの身が武蔵野の地に葬られたとしても、日本を思う気持ちは留めておきたい)という辞世の句に始まる。享年29歳。

 

 

江戸時代幕末、「黒船」という、目に見える危機に直面。その危機を直視する者はごく少数。その危機に対して行動を起こそうとする者たちは、さらに限られる。吉田松陰は、立ち上がり、行動を起こした。

 

修禅寺

 

その危機感は、松陰亡き後は、教え子たちに受け継がれ、日本の運命は大きく変わり、明治維新をむかえ、日本の独立は保たれた。

 

 

今日の日本は? 自然災害など、目に見える危機に対しては、対策も直ぐに講じられる。全体像が容易に見えない危機についてはどうだろうか。国際情勢は顕著にヨーロッパで危険をはらみ、世界中で混乱を生じている。

 

龍宮窟

 

幕末のような緊張感、張り詰めた空気、目に見えるものではない。それらを感じるための、SNSやNEWS等の情報は溢れているはず。一世紀半以上前の人たちに比べて、現代人はセンサーの感知能力が劣化しているのか。思想や行動センサーも、それにともない不能になっているのか。

 

 

松陰先生は、誠を尽くして行動すれば、人の心を動かすことができると最期まで貫いた。人の心が動かないのは、自らが誠の心を尽くしていないからだという生き方。

中国の儒学者・孟子の言葉「至誠通天(至誠天に通ず)」の教え。「至誠」とは極めて純粋な真心のこと、「誠の心を尽くして行動すれば、いつかは必ず天に通じ認められる」という意味。自らの生命を掛けて至誠を貫いた松陰先生には、現在の日本はどのように見えるのだろう。

 

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秋探し

2022年11月20日 | 探訪記

『護国神社』は、茨城県水戸市の偕楽園桜山に社殿を構える神社。殉死した水戸藩士や、第二次世界大戦での軍人、軍属の霊を祀る。境内は、梅や桜が植えられ、お花見の名所。秋には偕楽園桜山の紅葉で賑わう。

 

 

11月8日(火)老婦と長姉の珍道中は、茨城県常陸太田市の「西山荘」。「水戸黄門」、水戸藩二代目藩主・徳川光圀公が晩年を過ごした隠居所。

 

 

どの部屋にも装飾はなく,書斎も丸窓だけの三畳間と質素な佇まい。春の梅,夏の新緑,秋の紅葉,冬の雪景色など,季節ごとに異なった表情が楽しめる。

 

 

11月9日(水)は、豊かな自然に囲まれた茨城県日立市西部にある下深荻地区。里川の西の市道沿いに、果樹園があり、リンゴやブドウなどの栽培。果物の里を「日立中里フルーツ街道」と命名。

 

 

「玉廉(ぎょくれん)の滝」は、「玉簾寺」という日立市にある臨済宗の寺の境内にある。1683年に光圀によって命名。景勝の地であるが、駐車場がなく、道路から見る。

 

 

11月16日(水)は、珍道中。日本三名園『偕楽園』の秋は、真っ赤に染まるもみじ谷の紅葉から始まる。

 

 

水戸藩主徳川斉昭によって造園され、四季折々に見頃を迎える植物が植栽。もみじ谷は紅葉の名所、約170本の彩り豊かなモミジやカエデが錦秋を織りなす。池の水面に映る秋色の木々が美しく、季節の移り変わりを感じる。

 

 

秋探しは、笠間へ。「笠間第115回菊まつり」。日本最古の菊の祭典といわれ、明治時代から開催。笠間稲荷神社をはじめ、かさま歴史交流館井筒屋など、市内各所に菊が咲き誇る。

 

 

菊は日本の国花として制定、皇室の家紋にも使用されている日本伝統の花。たくさんの品種や仕立て方があり、育てる人の個性や技術によってさまざまな表情を見せる。

 

 

11月17日(木)は、珍道中。芸能の神である弁財天を祀る、大子七福神巡りの七番寺「永源寺」。

 

 

紅葉して娘映え撮る永源寺

 

有名なのは秋の紅葉。別名「もみじ寺」とも呼ばれる紅葉の名所。JR常陸大子駅うらの高台に位置し、街の中心部を一望できる立地も魅力。

 

【GONBEEの一言】

 

厚生労働省発表によると、2021年(令和3年)の平均寿命は 、男性は81.47年、女性は87.57年。アベレージの人生であれば、残すところ10年。「明日では遅い、今すぐ実行」という言葉がスッキリと脳に入る。

 

永源寺からJR常陸大子駅の眺望

 

今までは、「やれるかどうか」ということを熟考してから行動してきた。自分の行動能力を鑑み、知恵、知識に照らして。それでも、不思議の思い通りの「結果」もあるが、苦難・困難の方が多かった。

「今すぐ実行」とはいうけれども、「できるか、やるか(行為・行動)」を判断しないで、実行はできないだろう。どうしても、「わかるか」という「経験値」に基づく、脳内作用(知恵・知識)が働いてしまう。

「自らに勝つ者は強し」を前提とした行動をするために、「伊達政宗公の遺訓」、「優しさや思いやりが過ぎると弱くなる」、「正義や信念が強すぎると、固くなる」、「礼儀正し過ぎると、相手に媚(こ)びてご機嫌取りなどしておもねるようになる」、「賢くなり過ぎると、嘘をつく」など、多くの偉人を教訓としてきた。それに沿って、セルフコントロールをしてきた。

あと十年、渋沢栄一の言葉、「一日のうちでもっとも大事なものは夕刻で、日中どんなに快晴であっても、夕刻に雨でも降れば、その日一日が雨であったかのごとく感じられる。人間も晩年が晴れ晴れしたものでないと、悔いが残る人生になつてしまう」、「立派」と言われることを望むわけではないが、「ゼロ(アベレージ)評価(人並み)」くらいは望みたい。

 

毎年の神奈川から贈られる美味し柿

 

そのためにも、「萎えた老人」にはなりたくない。「萎える」は、男性よりも背の低い女性が、曲がるように踊っていたので、そこから「しおれる」や「曲がる」を意味。「体力や気力が衰え、弱る」や、「植物などがしなびる」、また、衣服など着古したり、ノリが落ちたりすることで柔らかくなるの意味。イメージとしては、「パリッとピシッと」張りがあったものが、シナシナと弱くなっていく感じ。

 

 老婦の作るつるし柿

 

入学した小学1年生に、先生の「挨拶」のお話。私たちの周りには、出せば入ってくるという「出入りの法則」がある。プラスのエネルギーを出して、「おはよー」と声をかけよう。そうすると、「おはよー」と返ってくる。「ありがとう」とお礼を言えば、「どういたしまして、こちらこそ」と返ってくると。

先ずは「積小」かな。朝昼夕食後の歯磨き、夜更かししないで7~8時間の睡眠、トイレや風呂場などの「カビ」注意から。

 

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紅葉狩り

2022年11月15日 | 探訪記

11月3日(木)「文化の日」、「全国旅行支援」を利用し、世界旅行をしながら紅葉狩りへ。

 

紅葉狩り世界を巡る夫婦旅

 

途中、栃木県高根沢町漁港の寿司と海鮮料理のお店「大介丸」で昼食。「魚介フライ盛り合わせ定食」と「刺身定食」。刺身は熟成されたネタで一味増。

 

 

世界一高い自立型電波塔「東京スカイツリー」に迎えられる。高さ634mは、2011年11月17日にはギネスワールドレコーズ社より、世界一高いタワーとして認定。圧巻!

続いて、「迎賓館赤坂離宮」。明治42年に東宮御所として建設、明治期の近代洋風建築の到達点。国宝に指定され、多くの国王、大統領、首相などを迎え、国際会議の場としても使用。

 

 

「厳島神社」は、平清盛が平家の守護神として尊崇し、社殿を現在の姿に造営。世界遺産のシンボルで、約70年の大規模修復中の大鳥居工事が今年中に終了。12月にも撤去され、朱色の勇壮な姿が約3年ぶりに見られるようになる。

 

 

そうです、ここは、世界21の国と地域より、100点以上の遺跡や建築物を、25分の1規模で、約14万体の人形と共に再現している、栃木県日光市鬼怒川温泉にあるミニチュアパーク「東武ワールドスクウェア」。

 

 

20数年前、ファミリーキャンプをしていた頃に、子どもたちと一緒に遊びに来た。祝日で有名な紅葉場所は混雑が予想され、この地の紅葉狩りを選択。予想通りの賑わいでしたが、来園者は、日本人よりも外国の人たちの方が多いのに驚き。

 

イギリス国会議事堂「ビッグベン」の背景も鮮やかに紅葉。

 

 

太陽が傾き始めたのを機に、世界旅行を終了し、近くの今宵の宿へ。最上階の部屋からの眺望が素晴らしく、入浴前に近くの「鬼怒川温泉ふれあい橋」へ散策。

 

 

大江戸温泉物語「ホテル鬼怒川御苑」では、冬の北海道豪華バイキング、かに食べ放題・北海道グルメ満喫、冬の鬼怒川で北海道を体感する温泉旅となった。

 

 

起きて入浴、部屋に戻ると、雄大な景色、朝日眩しく、神々しさで撮影。朝食バイキングも堪能し、宇都宮へ。

 

 

「道の駅うつのみや ろまんちっく村」は、人と地域と豊かな里山にふれあう道の駅。東京ドーム10個分という広大な敷地の中に、農産物直売所や地物の食材が楽しめる飲食店だけでなく、体験農場や森遊び、ドッグラン、温泉やプールに宿泊施設がある滞在体験型ファームパーク。

「にっこり梨」と「マロンカステラ」、野菜などお土産。「にっこり梨」は、10月中旬頃から収穫され、甘味が強く、酸味少なくみずみずしい。またサイズが大きく平均果重は800gを超える。「日光」と、「梨」の読み「り」が由来。「日光梨」=「にっこり」。

 

 

昼食は、芳賀町にある「モテナス芳賀」内で、ステーキ&ハンバーグを提供し、肉にこだわったステーキ食堂「ハヤブサ」。アメリカンステーキ180gをいただく。とても柔らかく熱々の肉を頬張り満足して、紅葉狩りを閉じることができた。走行距離は226㎞。

 

【GONBEEの一言】

 

昨今は、「SNS・ブログ・YouTube」など、ケイタイやパソコンを使用して、発信する人が増えている。自己主張、自己表現する場として、捉えている人たちが羨ましい。

 

 

しかし、主張や意見に行き過ぎがあり、事実を確認しないで、人を怨んだり、咎めたりする中傷的内容のものもあり、社会問題となっているケースもある。

昨今は、どういう場面でも、「これも経験」、「やってみたら以外と面白いかもしれない」と、前向きに取り組む「有意味感」のある人が増えてきている。良い傾向だが、注意や責任も求められる。

 

 

それが、自分の考えや、思いが正確に伝わるようにするための表現技術。

マザーテレサの言葉。「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。」と、行動は習慣となり、習慣は性格になり、性格は最終的には運命になると述べている。

 

 

先人の教えに従うならば、巧みな表現は大事。小説、俳句、短歌、写真、絵画、陶芸でも、分野を問わず、技術、技巧なくして、真の自己表現はない。

自分の表現を見つめ、眺める第三者の存在を認識し、自分だけが分かれば良いのではなく、練習を重ね、先人の知恵を学び、自分の意志、真意が相手に正確に伝わる表現が重要。

 

 

当然、表現技巧の修練だけで良いはずはない。他に強要されたり、衝動的に行ったりしないで、自分の意志や判断に基づいて表現する「主体性」も必要。

それから、実体を観たときに、事物の本体、正体、実質、真実の道理や、真理を読み取ることが求められる。それにより、正確な状況判断や認識ができるようになる。その上で表現。

 

 

自分の身に起きるどんなことにでも、すべて意味があるという、「有意味感」を育てること。自分が直面する問題の解決に向けた努力や苦労を、やりがいや、生きる意味と捉え、目前の問題に「挑戦」にできるか。その決意で表現。

表現の第一歩は「会話」。会話にも年齢相応、人格相応の表現が・・・。

 

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奥能登紀行最終

2022年11月12日 | 探訪記

明日は、期待大の「輪島の朝市」、「近江町市場」での昼食。脳裏の風景が疲労感に誘われ、いつの間にか熟睡。目覚めると、輪島の港に朝日が輝いている。

 

能登の朝光爆ぜける秋の海

 

ホテルでバイキング朝食も早々に、歩いて5分もかからない「輪島の朝市」へ。日本三大朝市と呼ばれる、全長360mの「朝市通り」に、200以上の露店が軒を連ねる。

 

 

 

輪島で獲れた鮮魚や、干物、野菜、工芸品など、様々なものが露天に並んでいる。時間が早かったので、お店も観光客もまばら。ゆっくり店を覗き、お土産探し。

近江町市場へ向かう。金沢の中心にある「近江町市場」は、藩政時代から約300年、時代の変遷とともに市民の台所として、金沢の発展とともに栄えてきた。

 

 

「おみちょ」の愛称で親しまれている近江町は、狭い小路を挟んで約170店の店先で、新鮮な旬の魚介や野菜、果物をはじめ、精肉、お土産、菓子類など食に関するもの、食・住のものまで、買い物ができる場所。

日本海で獲れた魚介を使った名物の海鮮丼は、「ネタが大きくて、美味しい!」と評判。地元の食材を使ったご当地グルメを食べながら、たまには家内とのプチ贅沢を堪能。

 

 

昼食は並んで入店し、「ご当地贅沢寿司」と、「豪華まぐろ五点盛り」をいただく。

そのほかに店頭で「ホタテ」を食し、満足のランチタイム、また楽しく旅の醍醐味を満喫できた。

 

 

茨城空港には、明るいうちに到着できたので、ひと安心の旅。

金沢は学生時代を含め、何回か訪問している。奥能登は初めてだったので、とても新鮮で楽しいことが多かった。「何もないことの良さ」を、改めて教えられ、学ぶことができた。

 

【GONBEEの一言】

 

家内は、庭で家庭菜園を楽しんでいる。経験もなく、ある日突然始まった。最初はお遊びだったが、約30年経った今では、おすそ分けできるレベルの収穫となっている。

師匠は、書籍から始まり、デレビ番組、今ではYouTubeにまで、教えを請うている。近所で家庭菜園を営んでいる先輩諸氏や、農家の人たちの、作物作り秘訣も真摯に受け止めている。

 

 

年間で30種ほどの作物を農薬使用しないで栽培し、花壇や鉢植え、鉢の寄せ植えなどの面倒もみている。鍬やスコップで土を耕し、除草作業など、雨が降らなければ、毎日何かの作業はしている。

食べる我が身は、新鮮で美味しい野菜がいただけるので感謝しかない。愚痴も出なければ、作業を億劫がることもない。家族のために、本当に些細なことかもしれないが、良いことをしていると感心している。

収穫が終わると、畑を耕し、肥料などを加えて、次の作物植え付けの準備をする。品種によっては、ポットなどで苗作りから始まる。植え付けが終わると、ねきりむしや、イモムシ、アブラムシなど害虫対策などに、日々注意を怠らず、除草作業もしなければならない。

 

青の洞窟パワーストーン

 

花は種を植えたからといって、すぐ咲くのではない。リンゴや柿、ブドウなど果実も、美味しい実を収穫するためには、毎日成長を確かめ、時機に応じた作業が求められる。
                                                   
種をまいたり、苗を植栽したりして、収穫を得るという「自然の理」は、些末なことかもしれないが、壮大の労力が求められる。

 

総持寺祖院御朱印

 

本当に年老いた農婦に感謝しなければ、罰が当たるか、終焉は不幸になってしまいそうだ。素直に感謝しなければ。そして、「ありがとう」の感謝の言葉だけでなく、誠意ある恩返しをしなければと思うきっかけとなった、奥能登紀行だった。

 

旅は、新たな人生の発見に気づく、そこに新たな運命への道がありそうだ。

 

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奥能登紀行2

2022年10月24日 | 探訪記

朝起きると6階の部屋の窓からは、日本海が目の前に広がる眺望。バイキングで品数豊富な朝食を頂く。本日は晴天で、空はまさしくskyblue。奥能登万歳!

奥能登は海と相和す秋の空

ホテルのある羽咋から巌門へ。旅行の醍醐味は様々あるが、何といっても天気にまさるものはないといっても、過言ではないだろう。

「巌門」は、「能登金剛」のほぼ中央に位置する。南端は「日本最古の木造洋式灯台」が建つ「福浦港」、北端は「義経の舟隠し」や、松本清張の『ゼロの焦点』で一躍有名になった、「ヤセの断崖」などが点在。

 

 

「能登金剛」は、日本海の荒波に浸食され造られた奇岩や断崖が続く海岸。景色の素晴らしさは、朝鮮半島の金剛海岸に匹敵する。それ故、「能登金剛」と呼ばれる。能登金剛遊覧船で、約20分の巌門めぐりで、海上から楽しむ。

 

 

次に「見附島」は、高さ28メートルの岩がそびえ立ち、軍艦が向かってくるような迫力。能登のシンボルであり、弘法大師が佐渡から能登へと渡る際に発見したといわれている。

 

 

「見つけた」が名前の由来、先端部分が突き出たその独特の見た目から、別名「軍艦島」とも呼ばれる。踏み石が並べられているので、引き潮には、島の近くまで歩いていくことができる。

 

 

昼食は珠洲市長橋町で夫婦が営むお店「長橋食堂」、自慢は、地元産にこだわった新鮮な海の幸や、能登牛を使った丼。「海鮮丼」、「能登牛丼」を頂く。奥能登と、ご夫婦のおもてなしを味わう。

 

食も満たされ、能登半島の最先端珠洲市に。日本を代表するパワースポットへ。『聖域の岬』と呼ばれる岬周辺は、大地の気流と海上の暖流・寒流がぶつかり合い、自然界の気が集中する地点。長野県の分杭峠、山梨県の富士山と並び、日本三大パワースポット。

 

 

岬上に建つ「空中展望台スカイバード」からの眺めは、スリル満点! 恐怖もマックス! 奥能登の大自然のパワーをヒシヒシと体感?

岬の見所、もう一つは青の世界に浸る青の洞窟。青の洞窟は、イタリアのカプリ島が有名。珠洲岬の青の洞窟は、奥行き約100m・高さ約20m。500万年もの歳月をかけて、自然が作り出したパワーホール。源義経が奥州へ向かう時に、強風を避けて逃げ込んだという伝説。「舟隠しの洞窟」とも呼ばれる。

 

 

眼下に「ランプの宿」(※見出し写真)を見て、次のスポットへ。海辺ギリギリに建つ「よしが浦温泉 ランプの宿」は、天正6年(1578年)の創業。陸路からは難しかったため、船を使って海から出入り。

あまりにも入り江ギリギリで背後が崖という立地、全面的な改装工事ができなかったが、2007年にリニューアル、2階建てメゾネットタイプに改築。

 

次は苦の後に楽あり。禄剛崎(ろっこうさき)灯台への道のりは険しく、道の駅「狼煙(のろし)」から灯台までは、少し傾斜のある坂道を登る。明治時代に日本人の設計で造られた白亜の灯台。日本海航路の要所として重要視。

 

 

禄剛崎は、能登半島の最先端で、外浦と内浦との接点にあたる。この地からは、「海から昇る朝日と、海に沈む夕陽」を見ることができるとのこと。

「道の駅すず塩田村」へ。能登人とともに、塩浜の歴史、世界に一つ、奥能登に、鎌倉の昔から今も息づく能登塩田では、650年前と変わらぬ製塩法で、全て人力で作業。過酷な重労働の為、「揚げ浜式製塩法」は、現在では日本で唯一、奥能登の外浦だけ。骨をおって作り上げる作業から「、手塩にかける」という言葉が生まれたらしい。

 

 

塩ソフトクリームを美味しくいただき、お土産は「塩」のみ購入。帰宅後は、塩むすびにして美味しく頂いている。

 

 

夕食は、珠洲市の「古民家レストラン典座」で、ノドグロと季節の海の幸を頂く。「典座」とは、一般には精進料理に関わる言葉。2005年、江戸末期に建てられた古民家で開業。昼食の「長橋食堂」のご夫婦が営み、奥能登の郷土食をベースにしたお料理を提供。

 

 

今宵の宿は、「ホテルルートイン輪島」。歩いて5分ほどの所に、キリコと呼ばれる大きな奉燈を展示する、「キリコ会館」という博物館があり、そこで「御陣乗太鼓」の演奏。

 

 

生の演奏では、リズム所作などが醸す異様な雰囲気に、独特な迫力があり、圧巻。聴く者、観る者の心に強く食い込んでくる。奥能登紀行最高の思い出となった。

明日は、期待大の「輪島の朝市」、「近江町市場」での昼食。今晩は本日堪能した風景が疲労感に誘われ、いつの間にか熟睡。目覚めると、輪島の港に朝日が輝いている。

 

【GONBEEの一言】

90歳にして現役の仲代達矢氏の何もないことに、価値を見いだす生き方。台詞をはじめとして、演技などの身体活動を実践できる「脳」エネルギーに驚嘆。

最近、振り返ってみると、「記憶力の低下」、「直ぐに感情的になって、同じことを繰り返す」、「周りからの目を気にしなくなっている」、そのような自分を気にしている。

 

 

希望は、「アベレージ人生」。日本人の平均寿命が、女性は世界1位の87・74歳、男性は2位の81・64歳。従って81歳は目指したい。しかし、自立した生活を送れる期間「健康寿命」が、平均寿命より男性は約9年、女性は約12年も短い。楽観的希望としては、「平均寿命」と「健康寿命」が同年齢でありたい。

 

 

長野県の「諏訪中央病院」の院長鎌田實(かまたみのる)医師は、長野県を健康寿命1位に導いた。卒中の罹患率ワースト1位だった長野県。男女ともに平均寿命1位になれたのは?

①食生活の見直し
「塩分を控えて、野菜をたくさん食べること」。レシピとして、野菜たっぷりの具だくさん味噌汁を紹介。味噌には老化を促進させる活性酸素を除去する作用がある。

②適度な運動
医師が推奨しているのは、「日常の動きを運動にする」というシンプルな実践。

③生活習慣の改善
「毎日を笑顔で過ごすための習慣」としては、「アウトプットを意識すること」、「自分が楽しいと思うことを積極的におこない、意識的に口角を上げる」など。

こうした習慣を身に着けることは、認知症予防。実践することで必然的に脳が活性化しそうなこと。「チャレンジしてみたい」と思うこと、思うことで気持ちが前向きになれる。

ボランティア活動などへの参加も有効、社会での役割や生きがいを見つけることで、毎日を楽しく健康に生きようと、前向きな生き方につながる。

 

 

先生の著書を読むと、「ドーパミン」というやる気を生み出す脳内ホルモンの重要性が述べられている。「新しいことにチャレンジする」、「好きな音楽を聴く」、「体を動かす」、「好きな絵画や写真、映画などを観る」、「予想できない嬉しさを体験できるスポーツなどの実践」、「笑顔を作る」、「家庭菜園での野菜作り」など。

 

 

それからもう一つが、「オキトシン」という愛情ホルモンの効用。「飼い犬と触れ合うことで、お互いにオキシトシンが分泌される」という麻布大学の研究チームによる論文が、米国の「サイエンス」誌に掲載。次のような効果をもたらしてくれるらしい。
       
・幸せな気分になる   ・学習意欲と記憶力向上   
・脳や心が癒され、ストレス緩和   ・心臓の機能を上げる  
・不安や恐怖が減少する            ・感染症予防につながる   
・他者への信頼の気持ちが増す         ・美肌   ・記憶力アップ 
・睡眠を促し、質の良い眠りをもたらす  ・親密な人間関係を結ぼうという気持ちになる
・社交的となり、人と関わりたいという好奇心が強まる
  
   
こんな素晴らしい効果があれば、「平均寿命」、「健康寿命」のUP。

 


                                                             
そのほか、神経伝達物質の「セロトニン」の重要性を述べている人もいる。脳内で働く感情のコントロール、神経の安定に深く関わっている。心の領域に働きかけて、意欲を促す。大脳の内側に、意欲や心のバランスに関わる領域があって、そこにセロトニンが分泌されると、ポジティブな気持ちが起こり、逆に分泌されない場合は、ネガティブな感情になる。

 


年齢を重ねると、人とつながることや、人に貢献することを求めるようになる。人は幾つになっても幸せを求め、その幸せは繋がりを通して得られることを認識しなければ、頑固でキレやすい老人になってしまう。

 

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