朝起きると6階の部屋の窓からは、日本海が目の前に広がる眺望。バイキングで品数豊富な朝食を頂く。本日は晴天で、空はまさしくskyblue。奥能登万歳!
奥能登は海と相和す秋の空
ホテルのある羽咋から巌門へ。旅行の醍醐味は様々あるが、何といっても天気にまさるものはないといっても、過言ではないだろう。
「巌門」は、「能登金剛」のほぼ中央に位置する。南端は「日本最古の木造洋式灯台」が建つ「福浦港」、北端は「義経の舟隠し」や、松本清張の『ゼロの焦点』で一躍有名になった、「ヤセの断崖」などが点在。
「能登金剛」は、日本海の荒波に浸食され造られた奇岩や断崖が続く海岸。景色の素晴らしさは、朝鮮半島の金剛海岸に匹敵する。それ故、「能登金剛」と呼ばれる。能登金剛遊覧船で、約20分の巌門めぐりで、海上から楽しむ。
次に「見附島」は、高さ28メートルの岩がそびえ立ち、軍艦が向かってくるような迫力。能登のシンボルであり、弘法大師が佐渡から能登へと渡る際に発見したといわれている。
「見つけた」が名前の由来、先端部分が突き出たその独特の見た目から、別名「軍艦島」とも呼ばれる。踏み石が並べられているので、引き潮には、島の近くまで歩いていくことができる。
昼食は珠洲市長橋町で夫婦が営むお店「長橋食堂」、自慢は、地元産にこだわった新鮮な海の幸や、能登牛を使った丼。「海鮮丼」、「能登牛丼」を頂く。奥能登と、ご夫婦のおもてなしを味わう。
食も満たされ、能登半島の最先端珠洲市に。日本を代表するパワースポットへ。『聖域の岬』と呼ばれる岬周辺は、大地の気流と海上の暖流・寒流がぶつかり合い、自然界の気が集中する地点。長野県の分杭峠、山梨県の富士山と並び、日本三大パワースポット。
岬上に建つ「空中展望台スカイバード」からの眺めは、スリル満点! 恐怖もマックス! 奥能登の大自然のパワーをヒシヒシと体感?
岬の見所、もう一つは青の世界に浸る青の洞窟。青の洞窟は、イタリアのカプリ島が有名。珠洲岬の青の洞窟は、奥行き約100m・高さ約20m。500万年もの歳月をかけて、自然が作り出したパワーホール。源義経が奥州へ向かう時に、強風を避けて逃げ込んだという伝説。「舟隠しの洞窟」とも呼ばれる。
眼下に「ランプの宿」(※見出し写真)を見て、次のスポットへ。海辺ギリギリに建つ「よしが浦温泉 ランプの宿」は、天正6年(1578年)の創業。陸路からは難しかったため、船を使って海から出入り。
あまりにも入り江ギリギリで背後が崖という立地、全面的な改装工事ができなかったが、2007年にリニューアル、2階建てメゾネットタイプに改築。
次は苦の後に楽あり。禄剛崎(ろっこうさき)灯台への道のりは険しく、道の駅「狼煙(のろし)」から灯台までは、少し傾斜のある坂道を登る。明治時代に日本人の設計で造られた白亜の灯台。日本海航路の要所として重要視。
禄剛崎は、能登半島の最先端で、外浦と内浦との接点にあたる。この地からは、「海から昇る朝日と、海に沈む夕陽」を見ることができるとのこと。
「道の駅すず塩田村」へ。能登人とともに、塩浜の歴史、世界に一つ、奥能登に、鎌倉の昔から今も息づく能登塩田では、650年前と変わらぬ製塩法で、全て人力で作業。過酷な重労働の為、「揚げ浜式製塩法」は、現在では日本で唯一、奥能登の外浦だけ。骨をおって作り上げる作業から「、手塩にかける」という言葉が生まれたらしい。
塩ソフトクリームを美味しくいただき、お土産は「塩」のみ購入。帰宅後は、塩むすびにして美味しく頂いている。
夕食は、珠洲市の「古民家レストラン典座」で、ノドグロと季節の海の幸を頂く。「典座」とは、一般には精進料理に関わる言葉。2005年、江戸末期に建てられた古民家で開業。昼食の「長橋食堂」のご夫婦が営み、奥能登の郷土食をベースにしたお料理を提供。
今宵の宿は、「ホテルルートイン輪島」。歩いて5分ほどの所に、キリコと呼ばれる大きな奉燈を展示する、「キリコ会館」という博物館があり、そこで「御陣乗太鼓」の演奏。
生の演奏では、リズム所作などが醸す異様な雰囲気に、独特な迫力があり、圧巻。聴く者、観る者の心に強く食い込んでくる。奥能登紀行最高の思い出となった。
明日は、期待大の「輪島の朝市」、「近江町市場」での昼食。今晩は本日堪能した風景が疲労感に誘われ、いつの間にか熟睡。目覚めると、輪島の港に朝日が輝いている。
【GONBEEの一言】
90歳にして現役の仲代達矢氏の何もないことに、価値を見いだす生き方。台詞をはじめとして、演技などの身体活動を実践できる「脳」エネルギーに驚嘆。
最近、振り返ってみると、「記憶力の低下」、「直ぐに感情的になって、同じことを繰り返す」、「周りからの目を気にしなくなっている」、そのような自分を気にしている。
希望は、「アベレージ人生」。日本人の平均寿命が、女性は世界1位の87・74歳、男性は2位の81・64歳。従って81歳は目指したい。しかし、自立した生活を送れる期間「健康寿命」が、平均寿命より男性は約9年、女性は約12年も短い。楽観的希望としては、「平均寿命」と「健康寿命」が同年齢でありたい。
長野県の「諏訪中央病院」の院長鎌田實(かまたみのる)医師は、長野県を健康寿命1位に導いた。卒中の罹患率ワースト1位だった長野県。男女ともに平均寿命1位になれたのは?
①食生活の見直し
「塩分を控えて、野菜をたくさん食べること」。レシピとして、野菜たっぷりの具だくさん味噌汁を紹介。味噌には老化を促進させる活性酸素を除去する作用がある。
②適度な運動
医師が推奨しているのは、「日常の動きを運動にする」というシンプルな実践。
③生活習慣の改善
「毎日を笑顔で過ごすための習慣」としては、「アウトプットを意識すること」、「自分が楽しいと思うことを積極的におこない、意識的に口角を上げる」など。
こうした習慣を身に着けることは、認知症予防。実践することで必然的に脳が活性化しそうなこと。「チャレンジしてみたい」と思うこと、思うことで気持ちが前向きになれる。
ボランティア活動などへの参加も有効、社会での役割や生きがいを見つけることで、毎日を楽しく健康に生きようと、前向きな生き方につながる。
先生の著書を読むと、「ドーパミン」というやる気を生み出す脳内ホルモンの重要性が述べられている。「新しいことにチャレンジする」、「好きな音楽を聴く」、「体を動かす」、「好きな絵画や写真、映画などを観る」、「予想できない嬉しさを体験できるスポーツなどの実践」、「笑顔を作る」、「家庭菜園での野菜作り」など。
それからもう一つが、「オキトシン」という愛情ホルモンの効用。「飼い犬と触れ合うことで、お互いにオキシトシンが分泌される」という麻布大学の研究チームによる論文が、米国の「サイエンス」誌に掲載。次のような効果をもたらしてくれるらしい。
・幸せな気分になる ・学習意欲と記憶力向上
・脳や心が癒され、ストレス緩和 ・心臓の機能を上げる
・不安や恐怖が減少する ・感染症予防につながる
・他者への信頼の気持ちが増す ・美肌 ・記憶力アップ
・睡眠を促し、質の良い眠りをもたらす ・親密な人間関係を結ぼうという気持ちになる
・社交的となり、人と関わりたいという好奇心が強まる
こんな素晴らしい効果があれば、「平均寿命」、「健康寿命」のUP。
そのほか、神経伝達物質の「セロトニン」の重要性を述べている人もいる。脳内で働く感情のコントロール、神経の安定に深く関わっている。心の領域に働きかけて、意欲を促す。大脳の内側に、意欲や心のバランスに関わる領域があって、そこにセロトニンが分泌されると、ポジティブな気持ちが起こり、逆に分泌されない場合は、ネガティブな感情になる。
年齢を重ねると、人とつながることや、人に貢献することを求めるようになる。人は幾つになっても幸せを求め、その幸せは繋がりを通して得られることを認識しなければ、頑固でキレやすい老人になってしまう。