テキサスの荒馬の愛称で親しまれたプロレスラーのテリー・ファンク氏が79歳で亡くなったそうです。
私は小学生の頃、多くの男の子がそうであったように、プロレスが好きでした。
今でこそプロレスにはブックと呼ばれる筋書きがあり、ガチンコで戦っているわけではなく、戦うショーを見せているのだと分かっています。
いわゆる王道プロレスです。
しかし少年の頃は本気で戦っていると思い込んでいたのだから幼いものです。
多くのファンはブックがあると承知のうえで王道プロレスを楽しんでいるのではないでしょうか。
抗争が勃発したり因縁が生まれたり、まさしくブックです。
その後総合格闘技と呼ばれる分野が出来、こちらはガチンコが多かったと思います。
ガチンコは技が一発決まると大抵それで勝負がついてしまうので、本気の勝負ならではの迫力がありつつ、色々な技が見たかったり、因縁などのストーリー性を求めると、ブックありの王道プロレスが良いということになります。
さすがにインリンのM字開脚で大男のプロレスラーが敗れてしまうようなハッスルまでいくと、それは王道プロレスとは呼べず、一種のパロディーのようなものなのだと思います。
それはそれで楽しむのが大人の嗜みと言うべきでしょうか。
テリー・ファンク選手、兄のドリー・ファンク・ジュニア選手とともに日本のマットで大活躍をみせてくれました。
兄は冷静でクレバーなプロレスラーを、弟は激情型を演じていたように思います。
ジャイアント馬場やアブドーラ・ザ・ブッチャーとの死闘に胸を躍らせたことを40数年経っても鮮やかに思い出すことが出来ます。
最近はプロレスを見なくなりました。
というか、視聴率が稼げないのか、今ではテレビでプロレスを放送しなくなり、国中を熱狂させた競技が、今ではごく一部のファンのものになってしまいましたね。
かつては全日本プロレス、新日本プロレス、国際プロレスの三団体の試合が、それぞれゴールデンタイムで放送されていました。
今、様々なことに興味を失って、野球も相撲もあまり見なくなりました。
本も読まなくなり、村上春樹の新作、長編ゆえに読むのが億劫で、購入はしたものの、まだ一行も読んでいません。
まして書くなんて、もう15年くらいやっていません。
もう無理でしょう。
今もっとも興味があることを思い浮かべようとしても、何も思いつきません。
少年の頃の私を熱狂させた王道プロレスにも興味がありません。
節酒しなければと思いながら酒を呑むのも罪悪感があっていけません。
何か没頭できるものを定年までに持てれば嬉しいと思います。