お盆休みの初日。
昼食を食いに近所のレストランに行った以外、冷房の効いた自室でYou Tubeを観て、無為に時を過ごしました。
最近よく観るのが、1990年代のガチンコ格闘技。
前田日明や高田延彦らが大活躍をみせた、魅惑的な試合たちです。
憎いわけでもなく、単にファイトマネーが欲しいからといだけでもなく、本気の試合を続けること、考え方によっては馬鹿々々しいとも言えます。
あるいは馬鹿々々しいことに血道を上げるからこそ魅力的なのかもしれません。
また、BABY METALというヘヴィメタとアイドルが融合したような、馬鹿々々しくも必死なパフォーマンスを繰り広げる少女3人。
BABY METALという名前だけは知っていて、なんでも海外で大層な人気らしい、ということも知識としてはもっていました。
いつだったか、なんとなくその動画を観て、癖になりました。
下のような感じです。
人間が行うことなど、どれも馬鹿々々しいことばかり。
偉大な発明だって、素晴らしい芸術だって、所詮は暇つぶしのようなもの。
しかしなぜか、これは素晴らしく、真面目で、人様の役に立つとされていることと、馬鹿々々しい、取るに足りないものとされる分野があります。
あるいは分野がそもそも存在しないもの。
しかし私は、くだらない、馬鹿々々しいと、大真面目な識者に無視されるようなことに熱中し、ついには狂気を帯びて突き進む姿に、人間精神の真の運動が生まれ、それは何よりも美しいと感じてきました。
20代の頃、文芸同人誌に参加し、せっせとつまらぬ小説を書いていましたが、同人から、よくもこんなくだらない、しかし面白い話が書けるな、なんて言われて、一人悦に入っていたことがあります。
当然、主人公は凧揚げだったり、一日中海に浸かってただ瞑想を続けたり、それらにのめり込んで人生を狂わせていく愚か者たちです。
私は生来のひねくれ者ゆえ、何か貴いとされるものや価値が高いとされるものを嫌う傾向があります。
格闘技やBABY METALも、識者から見たら胡散臭くて怪しいものに映るかもしれません。
しかし必ず、大勢のファンがつきます。
それは無自覚にせよ、狂気を帯びて突き進む(あるいはそのように見える)姿に、心中深く感応しているからではないでしょうか。
私はこれからもアンテナを高くして、人間精神の真の発露である美をそうと知らずに生きている人々を応援し続けたいと思います。
私自身がお堅い小役人に収まってしまったゆえ、応援することしかできないのです。
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