ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

埃の如く

2017年01月20日 | 文学

   今日は大寒。
 そのとおり、雨に小雪が混じる、凍えるような寒さです。
 もちろん、事務室は暖房が効いていますが、一歩廊下に出れば、寒くてたまりません。

 大寒の 埃の如く 人死ぬる

 
高浜虚子の句です。

虚子五句集 (上) (岩波文庫)
高浜 虚子
岩波書店

 

虚子五句集 (下) (岩波文庫)
高浜 虚子
岩波書店

 俳人の死生観がよく表れています。
 人の死など、この世のおおきな流れのなかでは、埃のようなもの。
 それを大寒という寒々しい言葉とからめ、一種神々しいような、厳粛な雰囲気を感じます。

 この清浄な寒さのなか、死んで行ければどんなに良いか、という、昏い退行の欲求を覚えずにはいられません。
   ここ数年、フルタイムで働いてはいるものの、気力体力の衰え激しく、このままでは職場のお荷物になってしまいかねない、という危惧も手伝って。

 それでも私は、生きなければならないのでしょうか。

 
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