昨日の昼二時頃、電車に乗って買い物に向かった。
休日の昼なので、結構混んでる。座って本でも読みたいと思って見回すと一席空席あり。
ラッキー、と思って近づくとすっごく臭い。
ぽっかり空いた席の隣にはワンカップを手に崩れそうに座っているおっさんあり。どうやらそれが空席の理由。近くにいるだけでとにかく酒臭いので、ワンブロック離れたところまで行って立ったまま本を読むことにした。
すっかり本に没頭しているうちにいくつか駅が過ぎた。....んっっ?何じゃこの匂いは?本から目を上げるとあの酔っぱらいおやじがワンカップ持ったまま立ち歩いてるじゃないか。周りの人に何事か言いながらこっちに近づいてくる。そしてついに私の隣に立っているおねえちゃんのそばに。「おじょうさま」おやじはおねえちゃんに話しかける。「おじょうさま、ねえ、人間なんてねきれいごとだけじゃ生きていけないの。ねえ、そうでしょ」
うーん。このおやじをこんなに酔わせているのは何だったんだろう。つらいことでもあったのだろう。でもさ、こんなに日も高いうちからそんなになるまで酔っちゃいかんよ。
さて、買い物も終わり、相方と久々にお寿司屋へ。
入り口近くのカウンターに座っていると外から大きな声が。
「今日はあわび置いてる?あわび食いたいんだけどさ」
あると言われたのだろう、おじさんが一人カウンターに座った。
座るなり「あわび切ってちょうだい。薄切りにしないでね。ごろっと大きく切って。薄切りなんて辛気臭くっていけない」
板前さんは言われたとおり、あわびをさいの目に切っておやじに出した。おやじは板さんにウンチク傾けながらゴキゲンに食べている。
「あー、うまいねえ、あわび。あとさあ、ほっき貝焼いてよ」
板さんははい、と返事をして他のお客さんのオーダーをさばいている。
3分ほどたったころか、突然、「おいっ!」とおやじの怒鳴り声。
「俺のオーダーはどうしたんだよ!!」
さっきまでゴキゲンだったくせに烈火のごとく怒っている。
「すいません、こちらが終わったらすぐに...」板さんあやまる。
「うるせえ、客をどれだけ待たせりゃ気がすむんだ!おめえはそれでもすし屋か!すし屋なんかやめちまえ!」
その後は社長を呼べ、表へ出ろ、とプロトタイプなせりふを吐き、15分以上騒いで帰っていった。
本人はまじめに怒っているのかもしれないけど一人で興奮しているのを見てるとなんか笑えて来た。
おっさん達、いい大人なんだからさ、お酒は楽しく飲もうよ。