ミゼット ウィング
~小さな小さな はね物語~
第9章 決戦!「種族の戦い」
1.兵士の準備
「今度は何すんのよ。」
「仕切り直し?バカじゃない?」
一年生のいろんな声が聞こえる中、アイネはこめかみをずっとおさえていた。
「何いってんだか…。もう、頭痛い…。」
今日は決戦の日。
そんなことはもちろん知らない堕天使達は「お前がバカだよ」と言いたくなることをほざいている。
「ねぇ、みんな!」
イブが急に声を張り上げた。
その顔はニヤニヤという笑顔。
ロアなら、殴っているだろう。
そう思ってアイネは冷や汗をかく。
「今日は、なぁんにも分かってないおバカな先輩に、「年下の恐ろしさ」を教えてあげようよ!」
「さんせーっ!」
「イブ、最高!!」
どこがだよ。
アイネのこめかみが痙攣する。
ヤバい、キレそう…!
「で、どんなことを教えるの?」
アイネの隣から声が上がる。
よく聞けば、あまり馴染みのない声だ。
見てみると、その人はアイネに向かってウインク1つ。
「シャ、…。」
そこにいたのはシャープ。
名前を言おうとしたが、口を強引にふさがれた。
さらにシャープは付け足す。
「なぁんにも分かんないから、もっと教えてあげればいいと思いまぁす!」
シャープに気づいた数人が声を上げそうになる。
アイネはシャープの手を口から離し、小声で呪詞を唱えた。
「カイル・マリウォント!」
かなり高いレベルの魔法だ。
自分が思った人物を操ることができる。
これでもアイネの魔法力は92ri。
シャープが「どうも!」と口パクで伝えた。
アイネの魔法でさっきの数人はイブを見ながらわくわく顔をしている。
「そうね…。じゃ、最高の嫌がらせを受けてもらう?屋上の開かずの間に閉じこめて…。あ、違うな…私の「マリウォント」で雑用やらせようかな…。」
今度はイブ以外の全員がシャープに気付いた。
アイネがさっきの「マリウォント」の一段階上の呪詞を唱える。
「セイル・マリウォント!」
ちなみに、イブの魔法力は65ri。
一番弱い「マリウォント」も成功できない。
できるとすればマグレだけだ。
「セイル・マリウォント」はイブとシャープ以外の全員を操った。
イブのセリフにその全員が歓声を上げる。
「じゃ、会場行くわよ。」
イブが楽しそうに会場へ行く。
「マリウォント」にかかった人達も。
シャープとアイネはこの戦いの行く末を思うと、顔がニヤけて仕方なかった。
※ ri……………………魔法力の単位。
最高は100ri。
ライト、と読む。
マリウォント………メチャ強い魔法。
人を操り人形にできる。
80ri~100riの人が使える。
一番上は「ジゼール・マリウォント」
屋上の開かずの間…つばさ学園の屋上になぜかある部屋。
ドアノブが壊れていて、鍵をかけていたが鍵は失踪中。
生徒の誰かが持ち出したらしい。
written by ふーちん
~小さな小さな はね物語~
第9章 決戦!「種族の戦い」
1.兵士の準備
「今度は何すんのよ。」
「仕切り直し?バカじゃない?」
一年生のいろんな声が聞こえる中、アイネはこめかみをずっとおさえていた。
「何いってんだか…。もう、頭痛い…。」
今日は決戦の日。
そんなことはもちろん知らない堕天使達は「お前がバカだよ」と言いたくなることをほざいている。
「ねぇ、みんな!」
イブが急に声を張り上げた。
その顔はニヤニヤという笑顔。
ロアなら、殴っているだろう。
そう思ってアイネは冷や汗をかく。
「今日は、なぁんにも分かってないおバカな先輩に、「年下の恐ろしさ」を教えてあげようよ!」
「さんせーっ!」
「イブ、最高!!」
どこがだよ。
アイネのこめかみが痙攣する。
ヤバい、キレそう…!
「で、どんなことを教えるの?」
アイネの隣から声が上がる。
よく聞けば、あまり馴染みのない声だ。
見てみると、その人はアイネに向かってウインク1つ。
「シャ、…。」
そこにいたのはシャープ。
名前を言おうとしたが、口を強引にふさがれた。
さらにシャープは付け足す。
「なぁんにも分かんないから、もっと教えてあげればいいと思いまぁす!」
シャープに気づいた数人が声を上げそうになる。
アイネはシャープの手を口から離し、小声で呪詞を唱えた。
「カイル・マリウォント!」
かなり高いレベルの魔法だ。
自分が思った人物を操ることができる。
これでもアイネの魔法力は92ri。
シャープが「どうも!」と口パクで伝えた。
アイネの魔法でさっきの数人はイブを見ながらわくわく顔をしている。
「そうね…。じゃ、最高の嫌がらせを受けてもらう?屋上の開かずの間に閉じこめて…。あ、違うな…私の「マリウォント」で雑用やらせようかな…。」
今度はイブ以外の全員がシャープに気付いた。
アイネがさっきの「マリウォント」の一段階上の呪詞を唱える。
「セイル・マリウォント!」
ちなみに、イブの魔法力は65ri。
一番弱い「マリウォント」も成功できない。
できるとすればマグレだけだ。
「セイル・マリウォント」はイブとシャープ以外の全員を操った。
イブのセリフにその全員が歓声を上げる。
「じゃ、会場行くわよ。」
イブが楽しそうに会場へ行く。
「マリウォント」にかかった人達も。
シャープとアイネはこの戦いの行く末を思うと、顔がニヤけて仕方なかった。
※ ri……………………魔法力の単位。
最高は100ri。
ライト、と読む。
マリウォント………メチャ強い魔法。
人を操り人形にできる。
80ri~100riの人が使える。
一番上は「ジゼール・マリウォント」
屋上の開かずの間…つばさ学園の屋上になぜかある部屋。
ドアノブが壊れていて、鍵をかけていたが鍵は失踪中。
生徒の誰かが持ち出したらしい。
written by ふーちん