ココロの旅はまたまだ続く

記録に残しておきたい事なんでも書いちゃいました

はじまりはホットケーキ

2020-01-23 00:03:07 | 日記
両親共働きで
じいちゃんとばあちゃんと
一緒にいたから

幼稚園から帰ると
ばあちゃんが山に行くのついていったり

大工のじいちゃんの仕事見てた

田舎だったから
お腹空いたら

柿食べたり
芋焼いてたべたり

それで満足だった

ところがある日
テレビでホットケーキってやつを
食べてるのを見て

あれ食べてみたいな…って
ずっと思ってた

ある日小学生の姉ちゃんに

あれ食べてみたい
って言ったら

作り方教えてあげよっか?
って台所で教えてくれた

大きなボールに
小麦粉入れて…

お砂糖入れて
冷蔵庫にあった卵🥚を上手に割って

ふくらし粉と牛乳入れたら混ぜまぜして
小さな瓶に入ったバニラエッセンス
ってのをちょっぴり入れて

フライパンにバター溶かして
混ぜまぜしたのを
おたまですくってまん丸になる様に
流し込む

空気の穴がたくさん出来てきたら
ひっくり返す

お姉ちゃんが出来上がったのは
テレビのとはちょっとちがったけど

甘い香りで
ふわふわで

ハチミツいっぱいかけてくれたから
甘くて美味しかった

お母さんに怒られるから
お姉ちゃんがいる時じゃないとダメだよ

って言われたけど

じいちゃんとばあちゃんにも
食べさせてあげたくて

誰もいない時
お姉ちゃんの真似して
作ってみた 

小麦粉いっぱい床にこぼしたし
お砂糖入れ過ぎたし
卵は上手に割れなかったけど

真ん丸に焼けた

ちょっと焦げたけど
みんなが食べられるくらいの
大きなホットケーキが出来た

そこに母ちゃんが帰って来て

怒られるから電子レンジに隠して
台所の隅に隠れたら

誰がこんなことしたの!!

って怒りだしたから
ごめんなさいって謝った

何してたん?
って聞かれたら
電子レンジを指さした

僕が作ってくれたの?
1人で!?

うんとうなずいた

するとやさしい手があたまをなでなで 
してくれて

ご飯の出来る前に
温めなおして
みんなに切り分けてくれた

おじいちゃん
おばあちゃん
お姉ちゃん
母ちゃん

仕事から帰ってきた父ちゃん

みんなが美味しいって褒めてくれて

何より家族が笑ってるのが
嬉しくて

美味しいの作ったら
みんなが笑ってくれるんだ

って思った

思えばあれがはじまりだったのかも?





父ちゃんで良かった

2020-01-21 11:41:28 | 日記
いつもの様に
朝の満員電車に乗って

座れないから窓際に立って
ふと横を見たら

乳母車のお母さんと
まだ小さな女の子

赤ちゃんは乳母車に乗ってるけど
女の子は乳母車に掴まって
ギリギリ立ってる

席を譲って!って言いたくても
こちらもやっと立ってる感じ

後ろの大人達を気合いで押しのけて
スペースを作ってあげたけど
それでも危ない


次の駅でドアが開いた瞬間
女の子が後ろに倒れそうになった


その瞬間
カバンを投げて女の子を支えてた!?

オレの中の何かがとっさに反応した!

むかーしむかしの話だけど
父ちゃんだった事忘れてなくて
良かった

屋台のおっちゃん

2020-01-14 22:11:02 | 日記
家の田舎に
ある日ラーメン屋の屋台がやってきた

どが付くほどの田舎だったから
ラーメン屋台なんて珍しくて

買わないくせに子供たちはみんなで
ラーメン屋台の後をついてまわった

やさしいおじちゃんに
いつの日か子供たちは夢中になった


ラーメンってどんなんじゃろ?
おいしいんかねぇ?

気になって気になって

ある日母ちゃんにせがんで買って貰った


プラスチックのどんぶりに
醤油だれを入れて
あつあつの鶏ガラスープ入れて…

たまご麺を入れてサッとひとまわし

美味しそうな焼き豚を1枚

メンマとぐるぐるのなるとを1枚

最後に海苔を1枚どんぶりの脇に
刺して出来上がり


小さかったオレは
転ばない様にゆっくり歩いて家に帰って

ふーふーして

ひとくち食べたら
おいちー!

不思議なもので
1人が買うとあっと言う間にうわさになり 

やさしいおじちゃんとおいしいラーメンの屋台を


誰もが楽しみに待つ様になった


ところがある日を境に
ラーメン屋さんは姿を見せなくなった


ラーメン屋さん今日は来ないんかねぇ?

子供たちはいつもラーメン屋台が来る空き地に集まっておじさんを待った

いつまで経っても
おじちゃんは来ない…


病気なんかねぇ?

解った!車が壊れたんじゃない?

子供たちがいくら待っても
おじちゃんは来なかった

ある日妙なうわさが広まって来た

あの屋台のおじちゃんは
留守の家に忍び込んで泥棒したから
警察に捕まったと…

子供達にも話は伝わった

あの屋台のおじちゃん泥棒して
捕まったんじゃろ?

あのおじちゃんがそんなんするわけないじゃん!

嘘に決まっとる!

子供たちは信じなかった


それから数ヶ月が経って
みんなおじちゃんの事も忘れていた

ところが、ある日曜日おじちゃんの
屋台のラッパが聞こえてきた


子どもたちは一斉に集まろうとしたけど
大人たちはそれを止めた!

行ったらいけん!

何で?
おじちゃんが待っとるよ!

いけんと言ったらいけん!

しばらくして
おじちゃんの屋台は居なくなった

おじちゃんに
こころの中で何回も何回も謝った


その日以来
おじちゃんは二度と姿を見せなかった

今でもあんなに優しくて
おいしいラーメンを作れるおじちゃんを
信じてる

それにしてもうまかったなぁ










青っぱなとりんご

2020-01-13 16:33:10 | 日記
小学校3年生だったかな?

同級生にノッポで天然パーマの正ちゃんって
男の子がいた

いっつも青っぱなばっかりたらしていた

正ちゃん家は山奥に農園のあるリンゴ農家で
いっつもお姉ちゃんと2人で
遠くから歩いて学校に通っていた

決して裕福とは言えなかったけど
素直な明るい兄弟だった

ある日ガキ大将3人組にオレがやられていたら
帰り道の正ちゃんがランドセル投げてかかって行って助けようとしてくれた…

結局2人ともボコボコにやられたけど
不思議と気分が良かった

家来いよ!
って言われて正ちゃん家に付いて行った

正ちゃんは家に着くと宝物の戦車のプラモデルを
見せてくれた

2人でいっぱい遊んでいっぱい笑った

帰り際に正ちゃんは
これ食えよ!って箱の中に詰まった真っ赤な
リンゴをくれた

甘くて美味しいリンゴを
帰り道に食べながら帰った

後で聞いた話だけど
そのリンゴは出荷用のやつで
正ちゃんは父ちゃんに随分怒られたらしい

しばらく経ったある日
朝礼で校長先生が
正ちゃんとお姉ちゃんを前に呼んで

突然ですが杉井くんの家が
ダムの建設の為に引っ越す事になりました
と話した

正ちゃんの家はダムが出来るとダムの底に沈んでしまう
地主が土地を売るから正ちゃん家もリンゴが作れない

朝礼の後、正ちゃんの父ちゃんと母ちゃんが 
トラックに乗って迎えに来た

みんなは泣きながらトラックに集まって    サヨナラを言ってたけど

正ちゃんは涙を我慢してうつむいていた

そしてトラックがゆっくり走り出した時
正ちゃんは大声で泣きながら
みんなバイバイ!
って叫んだ

広島から遠く離れた山口県のリンゴ農園に行くらしい 

今でもリンゴを食べると
青っぱなの正ちゃんの泣き顔と
甘くて美味しいリンゴを思い出す















きっとまた逢える

2020-01-12 23:17:55 | 日記
友達の母親が
末期ガンらしくて…

看病の為に遠く離れた故郷に帰ってる

オレはとーちゃんの最後に
間に合わなかった

じいちゃんの最後にも
ばあちゃんにも…

いつもいつも悔しくて悲しくて
故郷を離れた事を後悔した



前に不思議な映画を観た

人は何度も生まれ変わる
って話

輪廻転生

全く別な人に生まれ変わるって人と
同じ人生を何度も繰り返すって人がいる

時々デジャブあるでしょ?

神さまは生まれ変わりの時に記憶を消すらしいんだけど
たまに残っちゃうんだって

だからきっと
また、とーちゃんにも逢える

その友達にも伝えなきゃ

見送る時は
「またね」
って言うんだよ