ココロの旅はまたまだ続く

記録に残しておきたい事なんでも書いちゃいました

屋台のおっちゃん

2020-01-14 22:11:02 | 日記
家の田舎に
ある日ラーメン屋の屋台がやってきた

どが付くほどの田舎だったから
ラーメン屋台なんて珍しくて

買わないくせに子供たちはみんなで
ラーメン屋台の後をついてまわった

やさしいおじちゃんに
いつの日か子供たちは夢中になった


ラーメンってどんなんじゃろ?
おいしいんかねぇ?

気になって気になって

ある日母ちゃんにせがんで買って貰った


プラスチックのどんぶりに
醤油だれを入れて
あつあつの鶏ガラスープ入れて…

たまご麺を入れてサッとひとまわし

美味しそうな焼き豚を1枚

メンマとぐるぐるのなるとを1枚

最後に海苔を1枚どんぶりの脇に
刺して出来上がり


小さかったオレは
転ばない様にゆっくり歩いて家に帰って

ふーふーして

ひとくち食べたら
おいちー!

不思議なもので
1人が買うとあっと言う間にうわさになり 

やさしいおじちゃんとおいしいラーメンの屋台を


誰もが楽しみに待つ様になった


ところがある日を境に
ラーメン屋さんは姿を見せなくなった


ラーメン屋さん今日は来ないんかねぇ?

子供たちはいつもラーメン屋台が来る空き地に集まっておじさんを待った

いつまで経っても
おじちゃんは来ない…


病気なんかねぇ?

解った!車が壊れたんじゃない?

子供たちがいくら待っても
おじちゃんは来なかった

ある日妙なうわさが広まって来た

あの屋台のおじちゃんは
留守の家に忍び込んで泥棒したから
警察に捕まったと…

子供達にも話は伝わった

あの屋台のおじちゃん泥棒して
捕まったんじゃろ?

あのおじちゃんがそんなんするわけないじゃん!

嘘に決まっとる!

子供たちは信じなかった


それから数ヶ月が経って
みんなおじちゃんの事も忘れていた

ところが、ある日曜日おじちゃんの
屋台のラッパが聞こえてきた


子どもたちは一斉に集まろうとしたけど
大人たちはそれを止めた!

行ったらいけん!

何で?
おじちゃんが待っとるよ!

いけんと言ったらいけん!

しばらくして
おじちゃんの屋台は居なくなった

おじちゃんに
こころの中で何回も何回も謝った


その日以来
おじちゃんは二度と姿を見せなかった

今でもあんなに優しくて
おいしいラーメンを作れるおじちゃんを
信じてる

それにしてもうまかったなぁ











最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (M)
2020-01-21 04:07:21
胸がキュンとしました。
わたしもおじちゃん信じます(^-^)
返信する

コメントを投稿