快読日記

日々の読書記録

「「におい」と「香り」の正体」外崎肇一

2014年01月27日 | 暮らし・健康・理科っぽい話
《1/26読了 青春出版社 2004年刊 【生理学】 とのさき・けいいち》

かぐわしいジャスミンの香りの主成分はスカトール。
そう。糞便のにおいと同じ成分なんだそうです。
高濃度のスカトールは悪臭ですが、それを希釈するとジャスミンの芳香になるという不思議。

他にも、野生の象は、現地の人と白人のにおいを嗅ぎ分けられるとか、
「死体のにおい」の薬品がアメリカの製薬会社から販売されている(しかも、「新鮮な死体」「古い死体」「溺死体」の3種類ある!)とか、
居酒屋で聞いたら盛り上がりそうなネタがたくさん書かれてるんですが。

嗅覚やにおいの研究って、本書にもあるように五感の中で一番遅れてるんですね。
まだ解明されていないことも多いのと、全体的に話題が“広く浅く”なかんじで、ちょっと物足りなかったです。

動物の話もおもしろいけど、ここはひとつヒトの嗅覚に絞って、もっと深いところを教えてほしかったです。

/「「におい」と「香り」の正体」外崎肇一