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(マダム・ジリーが怪人からの手紙を読み終えると、クリスティーンはオペラ「ドン・ファンの勝利」で怪人に指定された役をしないと言い出す。するとラウルが突然思いついた新しい考えを皆に明かす。)
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RAOUL:(ラウル)
We have all been blind - and yet the answer is staring us in the face...
今まで気づかなかったが、答ははっきりしている。
This could be the chance to ensnare our clever friend...
あのずる賢い奴をおびき寄せるチャンスになる。
ANDRÉ:(アンドレ) We're listening... それって…
FIRMIN:(フィルマン) Go on... 続けて…
RAOUL:(ラウル)
We shall play his game - perform his work - but remember we hold the ace...
彼のゲームに乗る、すなわち彼の作品を演じるが、我々には切り札がある…
For, if Miss Daaé sings, he is certain to attend...
というのは、もしクリスティーンが歌うとなれば彼は必ず現れる…
ANDRÉ:(アンドレ) We make certain the doors are barred... 我々はドアを閉じる…
FIRMIN:(フィルマン) We make certain our men are there... 警備の者を配置する…
RAOUL:(ラウル) We make certain they're armed... 彼らに武装させる…
RAOUL/ANDRÉ/FIRMIN:(ラウル、アンドレ、フィルマン)
The curtain falls - his reign will end! カーテンが下りると彼は終わりだ!
(全員がラウルたちの話を聞いていた中で、マダム・ジリーが最初に声を上げる。)
GIRY:(マダム・ジリー) Madness! 狂ってるわ!
ANDRÉ:(アンドレ) I'm not so sure... そんなでも…
FIRMIN:(フィルマン) Not if it works... うまく行けば…
GIRY:(マダム・ジリー) This is madness! 気違い沙汰だわ!
ANDRÉ:(アンドレ) The tide will turn. 流れが変わるんだ。
GIRY:(マダム・ジリー)
Monsieur, believe me - there is no way of turning the tides
信じなさい。流れを変える方法はありません。
FIRMIN:(フィルマン) You stick to ballet! バレーのことだけを考えろ!
RAOUL:(ラウル) Then help us! では、我々を助けるとでも?
GIRY:(マダム・ジリー) Monsieur, I can't... できません…
RAOUL:(ラウル) Instead of warning us... 忠告する代わりに…
RAOUL/ANDRÉ/FIRMIN:(ラウル、アンドレ、フィルマン) Help us! 我々を助けるのだ!
GIRY:(マダム・ジリー) I wish I could... そうできればいいのですが…
RAOUL/ANDRÉ/FIRMIN:(ラウル、アンドレ、フィルマン)
Don't make excuses! 言い訳するな!
RAOUL:(ラウル) Or could it be that you're on his side? それとも彼の味方なのか?
CARLOTTA:(カルロッタ) She’s his accomplice. 彼女は怪人と共犯だわ。
GIRY:(マダム・ジリー、ラウルに)
Monsieur, believe me, I intend no ill... 子爵様、信じてください。企みはありません。
(そしてアンドレとフィルマンに向かって)
But messieurs, be careful - we have seen him kill...
気を付けなさい — 私たちは彼が人を殺すのを見てきた…
(この辺りから皆が無秩序に勝手なことを言いだし、事務所内が騒がしくなる。)
ANDRÉ/FIRMIN:(アンドレとフィルマン)
We say he'll fall, and fall he will! 我々は彼は破滅するって言ったが、その通りになるんだ!
CARLOTTA:(カルロッタ)
She's been behind this! Christine! This is her doing!
裏にいるのは彼女よ!クリスティーン・ダーエ!彼女の仕業だわ。
PIANGI:(ピアンジ)
This is the truth! Christine Daaé! これが真実だ。クリスティーン・ダーエだ!
ANDRÉ/FIRMIN:(アンドレとフィルマン、ラウルに)
If you succeed, you free us all - this so-called 'angel' has to fall!
うまく行けば、あなたは私達全員を救うことになります。いわゆる「天使」は破滅するのです。
RAOUL:(ラウル)
Angel of Music, fear my fury - Here is where you fall!
「音楽の天使」とやら、私の怒りを恐れるがいい。ここがお前の破滅の場所だ!
GIRY:(マダム・ジリー、ラウルに)
Hear my warning! Fear his fury! 私の忠告を聞いてください。彼の怒りを恐れなさい!
CARLOTTA:(カルロッタ)
What glory can she hope to gain? It's clear to all the girl's insane!
どんな名誉を得たいと思うのかしら? 若い女なら皆熱心に追い求めるのは確かだわ。
ANDRÉ:(アンドレ、フィルマンに)
If Christine sings, we'll get our man... もしクリスティーンが歌うなら、あの男を捕えることができる。
PIANGI:(ピアンジ) She is crazy! She is raving! 彼女は狂っている!
FIRMIN:(フィルマン、アンドレに)
If Christine helps us in this plan... もしクリスティーンがこの案に乗って助けてくれるなら…
RAOUL:(ラウル)
Say your prayers, black angel of deaths. お祈りでもしていろ。死の黒い天使め。
CHRISTIN:(クリスティーン、弱々しく) Please don't... やめて
(クリスティーンの声は騒がしさのために殆ど聞こえない。)
ANDRÉ:(アンドレ、フィルマンに)
If Christine won't, then no-one can... もしクリスティーンがしないなら、誰もできない…
GIRY:(マダム・ジリー)
Monsieur, I beg you, do not do this... 子爵様、どうかそんなことしないで…
ANDRÉ/FIRMIN:(アンドレとフィルマン)
This will seal his fate! この計画で彼の運命を閉じ込めるのだ!
CHRISTINE:(クリスティーン、持っているスコアを床に投げつけて・・・)
If you don't stop, I'll go mad!!! あなた方がやめてくれないと私は狂ってしまう!
(そしてラウルに懇願する。)
Raoul, I'm frightened - don't make me do this...
ラウル、私怖いの。私にそれをさせないで…
(ラウル、駆け寄ってクリスティーンの両肩を掴む。)
CHRISTINE:(クリスティーン)
Raoul, it scares me - don't put me through this ordeal by fire...
ラウル、恐ろしいの。私を火に放り込まないで…
He'll take me, I know... we'll be parted forever...
彼は私を連れ去るわ。私たちは永遠に離されてしまう…
He won't let me go...
彼は私を逃がさない…
(アンドレとフィルマン、二人の後ろで机から椅子をクリスティーンが座れるように彼女の後ろまであたふたと引いてくる。クリスティーンはラウルに両手で促され椅子に座る。)
CHRISTINE:(クリスティーン)
What I once used to dream I now dread... if he finds me, it won't ever end...
かつて夢見たものが今は恐ろしい…彼が私を見つけたらもう終わることがない…
and he'll always be there, singing songs in my head...
そして彼はいつもそこにいて私の頭の中で歌う…
he'll always be there, singing songs in my head...
いつもそこにいて私の頭の中で歌う…
CARLOTTA:(カルロッタ) She's mad... 彼女、狂ってる…
RAOUL :(ラウル、クリスティーンを宥めるように・・・)
You said yourself he was nothing but a man...
君は自分で彼はただの男だと言っていたよね…
Yet while he lives, he will haunt us till we're dead...
でも彼が生きている間、彼は僕たちが死ぬまで付きまとう。
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"TWISTED EVERY WAY"
CHRISTINE:(クリスティーン)
Twisted every way, what answer can I give!
あらゆることを言われ、私はどんな答えを出せばいいの?
Am I to risk my life, to win the chance to live?
生きるチャンスを得るために自分の命を危険にさらすの?
Can I betray the man, who once inspired my voice!
かつて私の声に命を吹き込んだ人を裏切ることができるの?
Do I become his prey? Do I have any choice?
彼の生け贄になるの? 他にできることはないの?
He kills without a thought; he murders all that's good...
彼は考えることなく殺すの。良いもの全てをね。
I know I can't refuse, and yet, I wish I could...
逆らえないと知ってるけど、それでも拒むことができれば…
Oh God – if I agree, what horrors wait for me in this, the Phantom's opera...?
神様、私が計画に同意したらこの怪人のオペラ座でどんな恐ろしいことが待っているの?
RAOUL:(ラウル)
Christine, Christine, don't think that I don't care - but every hope and every prayer rests on you now...
クリスティーン、クリスティーン、僕が気に掛けないと思わないで。今全ての希望と祈りが君にかかっている…
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(アンドレやフィルマン等、クリスティーンの周りにいる男たち、ピアンジまでもが二人に近づいて懇願の動作をする。やや遅れてカルロッタとマダム・ジリーも続く。クリスティーンは怪人に対する矛盾した感情に打ち勝つことができず椅子から立ち上がり・・・)
CHRISTINE:(クリスティーン) I can’t. できない!(と言ってその場を走り去る。)
(ラウルは舞台中央前方に歩み出て、怪人が会場内にいるかのように叫ぶ。)
RAOUL:(ラウル)
So, it is to be war between us! But this time, clever friend, the disaster will be yours!
こうなったら、我々との闘いだ。今度はお前が災いを食らう番だ。
(照明が落とされる中で、机等が片付けられ、代わりに「ドン・ファンの勝利」の歌唱練習をする場面で使われるピアノや椅子が運び込まれ、第4場の準備が整う。)
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