あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

名医って…

2014-06-18 | 本(文庫本)
奥田英朗さんの『イン・ザ・プール』と『空中ブランコ』を読みました。
仕事先で知り合ったCたんが「絶対に面白いです!」と全力で薦めてきたので、2冊同時にgetして、あっという間に読破。おススメ作品だけあって、なかなかの面白さでした。
以前、この作品はドラマ化されていたようですが、知りませんでした。読み終えてからそのドラマのキャスティングを教えてもらい「?」となってしまいましたが…。

伊良部総合病院。その地下にある神経科には、ちょっと(いや、かなり)変わった精神科医と看護師がいる。色白ででっぷりと肥えた精神科医・伊良部一郎と、ちょっと下衆で過剰な色っぽさで患者を惑わす看護師・まゆみ。ここをを訪ねる患者たちは、他の病院では決して体験できない「治療」を受けることになる。名医なのか単なるヤブなのか、患者たちはいつの間にか伊良部の思うツボな状態へ回復していき、患者たちも次第に幸せな人生へと歩み出す。

作者の奥田英朗さんって、元々はコピーライターだった人。だから言葉の選び方と言いますか、使いどころがとても巧い。以前から読ませてもらっている荻原浩さんもコピーライターだった人ですから、同じように新鮮に言葉を使っていらっしゃる。
そして、ユーモアもあり、人を見つめる観察眼も巧みで、サラッと読ませるテクもある…。非常に面白く読ませていただきました。
気になったところを挙げるなら、「う~ん」と唸ってしまう部分とか、「なるほどねぇ~」と思う部分とかが欲しいところ。荻原さんの作品にはそれがちゃんとあるから「次も次も!」と読みたくなるのです。
そして、ワンパターンな流れになってしまってはいないかも気になったところでした。2冊読めばお腹いっぱいな感じもあって、伊良部シリーズの3作目『町長選挙』を読むかどうかは、まだ決めてないのだけれど…。
しかし読みやすくて面白かったことには違いないので、気分転換の読書をしたいときにおススメのシリーズだと思います。
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