荻原浩さんの『幸せになる百通りの方法』を読みました。
どうやらこの作品が平成最後の読書記録になるようでございます。
息子家族と同居する80代の絹子おばあちゃんが、電化製品が増える一方の家に戸惑い、家族に小ばかにされながらも、たくましく対応する「原発がともす灯の下で」。小劇団出身の売れない役者たちがオレオレ詐欺に手を出してしまう「俺だよ、俺。」。お見合いパーティに参加した陶子の一日を描く「出逢いのジャングル」。など、生きるのが困難な時代に、それぞれの生き様をみせてくれる7つの短編集。
7作品の中で面白かった作品は「俺だよ、俺。」と「出逢いのジャングル」、「ベンチマン」。
とくに「俺だよ、俺。」は、売れない小劇団の役者たちが、何とか自分の演技力で詐欺を成功させようとしている「特技を生かす方法が違っているでしょうが!」な話に笑えました。そんな演技力すら通用しない関西のおばちゃんたちとのバトルエピソードとか、これはリアルだな、と思えるところなどは「流石、荻原さんだわ」と感じずにはいられなかったです。
「出逢いのジャングル」は、友人に誘われただけでまったく乗り気でないけれど動物園で行われたお見合いパーティに参加した主人公が、動物行動学的視点から冷静に男たちを観察します。面白くないわけがありません。
いつもの萩原さん作品らしい、ちょっとだけ苦くてユーモアにあふれる作品集でした。ただもう少し笑いが欲しかったかな~。クスッとなるポイントがそれほどなかったように思えました。
それでも荻原作品にそうそうハズレはないので、令和になってもたくさん楽しませてもらおうと決めています。どうぞよろしく。
どうやらこの作品が平成最後の読書記録になるようでございます。
息子家族と同居する80代の絹子おばあちゃんが、電化製品が増える一方の家に戸惑い、家族に小ばかにされながらも、たくましく対応する「原発がともす灯の下で」。小劇団出身の売れない役者たちがオレオレ詐欺に手を出してしまう「俺だよ、俺。」。お見合いパーティに参加した陶子の一日を描く「出逢いのジャングル」。など、生きるのが困難な時代に、それぞれの生き様をみせてくれる7つの短編集。
7作品の中で面白かった作品は「俺だよ、俺。」と「出逢いのジャングル」、「ベンチマン」。
とくに「俺だよ、俺。」は、売れない小劇団の役者たちが、何とか自分の演技力で詐欺を成功させようとしている「特技を生かす方法が違っているでしょうが!」な話に笑えました。そんな演技力すら通用しない関西のおばちゃんたちとのバトルエピソードとか、これはリアルだな、と思えるところなどは「流石、荻原さんだわ」と感じずにはいられなかったです。
「出逢いのジャングル」は、友人に誘われただけでまったく乗り気でないけれど動物園で行われたお見合いパーティに参加した主人公が、動物行動学的視点から冷静に男たちを観察します。面白くないわけがありません。
いつもの萩原さん作品らしい、ちょっとだけ苦くてユーモアにあふれる作品集でした。ただもう少し笑いが欲しかったかな~。クスッとなるポイントがそれほどなかったように思えました。
それでも荻原作品にそうそうハズレはないので、令和になってもたくさん楽しませてもらおうと決めています。どうぞよろしく。