某月某日
先輩宅で映画の鑑賞会。作品は『オペラ座の怪人』。
無知な僕でも知っているタイトル。
日本では、劇団四季のミュージカルとしても有名。
映画制作には、ミュージカル版も手がけたアンドリュー・ロイド・ウェバーも関わっているとか。
タイトル通り、オペラ座に棲む怪人(Phantom)の話。
オペラの端役の1人だった少女・クリスティーヌが、突然オペラ座のプリマドンナに抜擢される。
オペラ座の新しいオーナー・ラウルは、彼女と幼なじみ。
ひさしぶりの対面で、2人はあっという間に恋に落ちる。
しかし、彼女の抜擢の裏には1人の男の力が強く関わっていた。
オペラ座に棲むという伝説の怪人・ファントム。
白いマスクをつけ、芸術への造詣が深い、神出鬼没の狂った天才だ。
父を早くに亡くしたクリスティーヌは、しかしその父の遺言通りに「音楽の天使」(=ファントム)の声に出会う。
その声に導かれ、励まされ生きてきたクリスティーヌ。
しかしプリマドンナとしての名声が高まるにつれ、ファントムの思いは狂気となって彼女を襲う。
とまどい、恐れつつも、ファントムを拒めないクリスティーヌ。
ラウルは、彼女をを守るべくファントムに戦いを挑む。
あとは、観てからのお楽しみ。
2時間強、食い入るように観てしまった。
作品の持つ力に圧倒された気分。
1人の女性を巡った、2人の男の戦い。
心と体に傷を持つ男の狂気と悲しみ。
優れた楽曲に支えられた重厚なストーリーに、深く感動した。
展開の意外性は皆無だけれども、そうなるしかないと判っていても引き込まれてしまう魅力に満ちている。
クリスティーヌは清楚で美しく、かつ力強い。
ファントムは悪の魅力に満ちあふれ、しかしどこか脆く、悲しい。
ラウルはクリスティーヌを真摯に愛し、彼女を守るために勇敢に戦う。
似た作品は数多くあれど、古典が持つ力強さをたたえ、美しくスクリーン上に再現できた例は数少ないと思う。
そして、その希有な成功例のひとつが、この作品だ。
おそらく名作と呼ばれる映画には不可欠な要素であろう“切なさ”を、強く感じた。
映画って凄いなぁ。改めてそう思った。
名画鑑賞後は、先輩のお宅でたこ焼きやグラタンなどをご馳走になった。
総勢5名による夕食はとても楽しく、振る舞われたお酒も素晴らしかった。
あれやこれやと話し込み、気がつけば午前1時。
楽しい時間は、瞬きのごとく過ぎていってしまう。
今日もいい一日だった。
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