とみしゅう日記

日曜日のお話・その2

<その1は、こちら>

ファーストキッチンを出た我々ですが、時間はまだまだあります。
というわけで、青山近辺を散歩しました。

国道246号線を、さらに南青山方面に向かって歩くと、
絵画館へと通じる「イチョウ並木」が左手に現れます。
実が潰れたときの匂いには辟易させられますが、
イチョウが黄葉する時期の並木道は、確かに綺麗ですね。

…まあ、今の時期は枯れ木が並んでいるだけですが。

並木道の途中から歩行者天国になっていて、
地元の子どもたちと思しき集団が、
ローラーホッケーをやっていました。
これって、全国的流行なんですかね?
よく知らないのですが。

絵画館前の広場に着いたら、
左折して国立競技場方面に向かいます。
歓声が聞こえてきたのですが、
なにかイベントでもやっていたんでしょうか?

神宮の第二球場では、大学野球の試合をやっていました。
高校野球で大人気を博した斎藤選手の影響で、
大学野球がマスコミに登場する機会も増えてきているようです。

この日は早稲田の試合ではなかったのですが、
「斎藤に負けていられるか」と奮起する選手も多いでしょうね。
陰ながらリーグの成功を祈っております。

球場の裏手から表側に抜けて、秩父宮ラグビー場の前を通って、
再び246へと戻ってきました。

この通り沿いに、フレッシュネスバーガーがありました。
実はビートくん、フレッシュネスが大好きなんです。
先ほど入ったファーストキッチンとは、目と鼻の距離。
「失敗したね」と互いに苦笑いしつつ、
表参道方面へと戻ります。

青山に来たら、たいてい寄るところ。
それがスターバックスです。
チェーン店ですし、
青山店特有のメニューがあるわけでもないのですが、
とにかく空いているのが気に入っています。
(店としては、困ったことなのかもしれませんが…)

窓際に横並びで腰掛けて、早めのコーヒーブレイク。
キャラメルマキアートの甘さが、実に心地よいです。

ビートくんは気分を悪くするかもしれないけれど、
僕とビートくんは「似たもの同士」だと思っています。
根本的な価値観が似通っているから、かもしれません。

あるいは、ただ単にビートくんが聞き上手だから、かも。


ともあれ、他愛もないおしゃべりは尽きることなく、
12時を過ぎたあたりで店を後にしました。

表参道から下北沢までは、10分ほどで着きます。

雑多で活気あふれる街、下北沢。
本多劇場を始めとして、
たくさんの劇場が集まる「演劇の街」です。

開場までまだ時間があるので、
本多劇場1階の「ビレッジバンガード」を覗いてみます。
「雑貨を扱う本屋」というべきか、
「本も扱う雑貨屋」というべきか。
ともあれ、ビレッジバンガードは個性際立つお店です。
本屋で働くビートくんとしても、気になる存在のようですね。

一目ぼれに近い形で、腰掛けのバッグを買いました。
下北沢みやげ、てな感じですね。

そんなこんなで、ついに本多劇場の入口にやってきた僕ら二人。
あと30分ほどで始まるであろう「TBZ 最後の舞台」に、
いやでも期待が高まります。

ほどなく開場。
TBZ のグッズを買い求めるお客さんが、ロビーに溢れています。
ビートくんもその人ごみに加わり、
過去の公演のDVD(ビデオ)を購入していました。

お目当ての公演については売り切れだったようですが、
別の作品(ビデオ)と解散記念のDVDはゲットしたようです。
しかも! 後者については、僕の分まで買ってくれていました。
ありがとう、ビートくん。

公式サイトによれば、本多劇場の客席数は 386 席。
約400席近い場内は、ほぼ満員です。
スタッフが、大勢のお客さんを引き連れてきました。
座布団を手渡されたお客さんが、通路に腰掛けていきます。
おそらく、当日券で入ってきたお客さんでしょう。
そうだよなぁ、解散公演だものなぁ。

開演予定時刻をちょっと過ぎたあたりで、
「それらしい」曲が流れてきました。
アップテンポのリズムに合わせて、自然と手拍子が起こります。
そうか、この曲が開演の「予告」なんだな。

手拍子の輪に混じり、手を叩く。
鼓動が高まるような錯覚は、
しかし暗転とともに消えていくのです。

<TBZ ラスト・シューティング『ジューゴ』>は、
こうして始まりました。

2時間のあいだ、
僕は大いに笑い、ときにほろっとさせられて、
熱いセリフに胸が高鳴り、深いセリフに考えさせられて、
「これで終わりなのか」という思いと、
「これで終わるわけがない」という確信とが入り混じって、
「これぞ芝居の醍醐味!」と呼べるような、
深い満足感を覚えていました。

芝居っていいなぁ。
改めてそう思いました。

芝居って、ひどく効率が悪い代物だと思うのです。
15年続いた劇団の解散公演でも、
平日の客の入りは芳しくないらしく、
団長がさかんにチケット購入を勧めていました。
劇団が解散になった理由には、
やはり財政面での負担があったのだろうなぁと感じさせられます。

でも、できることなら、
そんな効率の悪い芸術がこれからも続いていってほしい。
熱い芝居を見せてくれる演劇人たちに、祝福あれ!

このあとも、僕とビートくんの「珍道中」は続くのだけれど、
それはまた、別の話♪

<とりあえず完>
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