4時間ほど残業しまして、校閲なんてものをやっておりました。
校正という言い方もしますね。
要は翻訳された文章を読んで、あれこれケチをつけるわけです。
誤字脱字、文法の誤り、文脈の誤読などなど。
紙に出力して、赤ペンで修正することもありますが、今回は完全にオンライン上の作業。
しばらくしていると、頭から湯気が出てきそうになります。
しかし、まぁ…
今回の翻訳者さんとは、どうも気が合わないみたいで。
気が合わない、というか文脈の解釈が著しく違うんですね。
翻訳の対象となっているのは、プレゼンテーション資料。
PowerPointファイルですね。
普段、校閲をしているのはマニュアルが多いんですが、この両者は色合いがまったく違います。
マニュアルは、読み手に対して「説明」と「命令」をするわけです。
これはああです、あれはこうです。
これをしなさい、あれをしなさい。
こんな内容を、低姿勢の文章で書くわけですね。
ちなみに日本語では「~してください」という感じになりますが、
英語では“Please...”なんてことはめったに書きません。
基本的に命令形です。
それとは反対に。
プレゼンテーション資料は、見ている人にアピールしたり、何らかの説得をするために作られているわけです。
つまり、お客さんをその気にさせなきゃいけないわけですね。
だから、「この製品を使うと、こんないいことがあります」とか「この製品には、こんな素敵な特徴があるんです」ということを書くわけですね。
当然、マニュアルなんかに比べると、くだけた雰囲気になるし、使う形容詞も増えてきます。
マニュアルで「この洗練されたフォルムのボタンを押してください」なんて書きませんもの。
で、今回の翻訳者さんは、プレゼン資料にもかかわらず、マニュアルぽい文体で攻めてきたわけです。
そりゃまあ、修正も増えますわな。
どっちが正しいとかいうことではないんだろうけど、それにしたって「空気読めよ」って気にはなります。
仮にこれがマニュアルだとしたって、文体が統一されてないから訂正は必至。
ちなみに英語和訳。
おそらく翻訳者も日本人でしょう。
翻訳の上手下手って、結局は母国語の能力が大きなウェイトを占めるんだろうなって思います。
でもって、こんな翻訳書く人とは友達になれそうにないや…
なんてことを愚痴りつつ帰宅しましたとさ。
この仕事は、明日も続くのでした。
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とみしゅう
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