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おもちゃ病院さど Doctor_Rの治療カルテです。

カピバラさんが来院しました。

  

【患者さんの申告内容】

 動かなくなった。

【診療】

 リモコンからのケーブル出口部で断線していました。

 断線部で切り詰め結線して動作を確認できました。

 

 ちょっと興味がわいたので、リモコンのボタン操作と動作の切替方法を探ってみることにしました。

 イワヤさんのおもちゃは、知らないおもちゃドクターはいないほど息の長い、そして愛されるおもちゃです。何よりもマイコンを使用しないメカとモータでシーケンス動作と複数動作をさせる技術は残しておきたいものです。

まずは、リモコンの解析から。

リモコンは、2つの押しボタンが有り前進モードと首振りをしながら鳴き声を出すモードがあります。

ボタンは押していないときは、ばねで押し上げられています。この時下記の”両ボタンOFF”の状態でケーブルの先につながるモータ端子には、電池の負極が接続される状態になります。モータ端子の電位は同じなのでモータは回転しません。

前進モードの場合を考えると、下記の”前進ON”の状態でモータ端子には正負の電位となり電流が下図では下から上方向に流れモータが回転します。

首振りモードの場合を考えると、電流の流れる向きが逆になることがわかると思います。

また、2つのボタンが同時に押されてもモータ端子には電池の正極が接続され同電位でやはりモータは回転しません。

リモコンは、モータに流す電流の向きを変えているんです。

なお、ポリスイッチはヒューズのような働きをする電子部品です。もし何らかのトラブルで規定電流以上になると抵抗値が大きくなり電流が流れにくくするもので、電流値が下がると抵抗値も下がる働きをする保護素子です。一般的なヒューズとの違いは、切れることがないので交換の必要がありません。

次に、モータの回転方向が変わることと動作の切替の仕組みを見てみます。

モータのピニオン歯車の回転が下図のピニオン歯車に減速され伝えられます。モータの回転方向が変わると下図のピニオン歯車にバネで押しつけられている可動アームもついて回り、可動アームに付いている歯車と勘合する平ギヤが変わるという仕組みです。

 

おもしろい仕組みでした。

【治療後記】

イワヤさんのおもちゃは、これからも子供達に愛されていくものです。

ドクターたちは、イワヤさんの犬やねこなどが来院すると整形外科で骨折治療をするのですが。これはこれで”おう骨折かな?”ってほほえんでしまう愛すべきおもちゃなのです。

今では、マイコンを使用したおもちゃも作られています。

別カルテで紹介します。

 

 

 

 

 

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