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【雑報】「霊能者」をめぐるドタバタ劇

2012-02-28 16:54:38 | 高森光季>その他

 芸能ニュースというものはもともとニュースなどと呼べるしろものではないわけですが(小生は誰が誰と結婚したとかいうニュースをありがたがる人の気持ちがわかりませんw。でもインターネットのニュース・ランキングでもこういうのが上位なのですよね。ほんと不思議)、女性芸人が「霊能者」に騙されてうんぬんといったことがこのところ大々的に扱われていて、やれやれと思っていたところ、こんな記事があったので。

  週プレNEWS:オセロ中島を操る女霊能者に、本物の霊能者が怒り「あのバカのおかげで大迷惑!」

 以下、部分引用。

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実は、この事件以降、相当の怒りを覚えている人物がいる。それが、テレビや雑誌などで活躍する霊能者の小林世征(としまさ)さん、つまり同業者だ。
「なんすか、あの女霊能者はッ!? 確かに業界を見渡してみると、一般常識が欠落している人が多いのも事実ですが、あそこまでヒドくない。ああいうのがひとり出ちゃうと、ウチら全体が、色眼鏡で世間から見られることになる。これ、強調して書いておいてください。あのバカのおかげで大迷惑しているんですから!」(小林さん)
小林さんがIを霊視したところ、「彼女に霊能力はない」と一刀両断。霊能者の主な仕事は、相談、おはらい、除霊などだが、今はIのような“自称霊能者”が増えているという。
「なぜ霊能者と名乗るのかといえば、占い師よりも霊能者のほうが高い報酬が得られるからです。占い師だったら1件5000円でも高いといわれますが、霊能者なら1件1万円でも安いといわれる」(小林さん)
同じく霊能者の西塔恵(さいとう・けい)さんも、そういった占い師上がりのニセ霊能者には頭を悩ます。
「占い師だった人は、トレーニングをしているから、鑑定用のフレーズも用意しているし、話す内容も計算されている。相談する側からすれば、決めゼリフがあって理路整然としゃべってもらうほうが気持ちいいし、真実味があるの。内容そのものより、話術に乗せられて信じてしまう」(西塔さん)
今の中島には、“本物”の霊能者の力が必要のようだ。

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 反駁者の方も「小林さんがIを霊視したところ、『彼女に霊能力はない』と一刀両断」などとやっているし、後者の人は「“被害者”とされている人物の霊と交信中」などという写真を載せているので、まあ、なんというか……

 はいはいわろすわろす

  〃∩ ∧_∧
  ⊂⌒( ・ω・)
   \_っ⌒/⌒c
      ⌒ ⌒

(そう言えば、この前うちにビラが入ってきて、幸福の科学総裁とかが「日銀白川総裁の守護霊と対話」というような記事がデカデカと載っていました。ちょwおいwww)

 2ちゃんねるでは、この記事に対して「本当の霊能者ってなんだよwww」というような反応が多いです。まあ、知識や経験がなければこういうありきたりの“脊髄反射”(実は微妙に違うようですが)もいたしかたないところですが。
 (この記事の中の「占い師だったら1件5000円でも高いといわれますが、霊能者なら1件1万円でも安いといわれる」という指摘は面白いですね。どういうことだろう。)

 まあ、乱暴な言い方ですが、メディアにのこのこと出てくるような人は、そもそもメディアとはどういうものかをあまり考えたことのない人でしょうし、ちょっと問題ありの可能性が大でしょう。
 「ああいうのがひとり出ちゃうと、ウチら全体が、色眼鏡で世間から見られることになる」というのは、別に一人出なくても、霊能というものはそういう見方をされるものであって、それを重々承知で「そう見るんならどうぞ」と腹をくくって市井の片隅で人のお役に立っている人々がいるわけです。本物の霊能者というのはそういうものでしょう。
 心情的にはわかりますけどね。タリバンのおかげでイスラームの信用が毀損された、オウム真理教のおかげで仏教が白眼視された、エホバや統一のおかげでキリスト教のうんぬん……あげればきりがないですね。スピリチュアリズムだって、××のせいで、みたいなことがないわけではない(あ、俺のことか?w)。んなもん、しょうがないでしょう。強権で取り締まりますか?w

 しかし、芸能ニュースとはいえ、この騒ぎ方は少し異常ですね。まあ、マスコミ(マスゴミ?)というのは猟奇的な事件が大好きで、宗教や霊能はそういうことが時たま起こるし、それらに対する一般人の「好奇&忌避」反応も強いから、視聴率や部数が稼げると思っている(実際そうらしい)のでしょう。
 一方、2ちゃんなどでは、「この事件がここまで大々的に報じられているのは、別の事件を隠そうとしているから」という陰謀論もあって、それもまた真実味がありそうです(別の事件てなーんだっ)。

 まあ実際のところは、ある人がある人に心酔した。だが、どうもそれによって社会生活が送れなくなり、経済的な損失もあったらしい、というだけのことで、そんなものはそこらじゅうに掃いて捨てるほどあるでしょう。霊能者うんぬんというのは事の本質ではない。当事者同士がそれでいいのならそれでいいのだし、何かまずいことがあるのなら、それは当事者双方の心の問題でしょう。
 ちょっとこのところ、「洗脳」とか「マインド・コントロール」という概念が、やたら安易に使われているような気がします。このあたりは次の記事が冷静に指摘していると思います。

  洗脳は可能なのか? - 島田裕巳(BLOGOS)

 もひとつ言えば、偏った、歪んだ情報ばかり流し続けるマスコミが、「宗教は洗脳だ」などと偉そうに言えるのか。どの面下げて。……とこの話はこれ以上はやめておきますw


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