1年後の後日談もあるなかなかの話。
////////////////////////////////
330 1/2 sage 2009/10/28(水) 10:20:26 ID:7vLPeM040
長いと怒られたんで分ける。
半年位前のことなんだが。
今のアパートは所謂「出る」という噂のあるワケアリ物件。
だが私は自他共に認める0感体質、恐怖より破格の家賃に惹かれて一年前に入居した。
で、この部屋の台所の壁の一角に、変な形の染みがあった。
人間を逆さまに吊るしたような形で、0感の私もこれは流石に気味が悪く、好きなアーティストの
どでかいポスター(畳一畳分くらいある)を貼って隠すことにした。
しかしこのポスターが、金曜日の深夜0~1時頃になると必ず左上がペロン、と剥がれるんだ。
何度画鋲を刺す場所を変えても、両面テープと画鋲を併用しても、金曜日の深夜0~1時頃になると
必ず剥がれる。
そして剥がれてから小一時間くらいの間、怪音(ラップ音?)が鳴り始め、台所の食器棚の引き出しが
勝手に開いたり、棚の奥に入れてあるお椀とかが床に落ちたりという怪現象が起こる。
本当に毎週金曜日の夜に必ず起こるので、怖くなって「見える」という友人に見てもらったことがある。
そしたら、年配の男の人の霊がいる、と言われた。
ところがここが0感体質の凄さと言うのか、最初こそ怖かったが私はだんだん慣れてきて、金曜日の
深夜になる度に「あー、今日もおっちゃん来るかなーw」と、怪現象を楽しむようになっていた。
331 2/2 sage 2009/10/28(水) 10:21:23 ID:7vLPeM040
で、件の半年前。その日は恒例の金曜日だった。
私は在宅の仕事をしている。その夜も仕事が一段落し、ちょっと休憩するかーと背伸びをした瞬間、
腰にビシィ!!!と凄まじい激痛が走った。
床に倒れこみ、あまりの痛みに立つことが出来ず、机の上の携帯を取ることさえ出来ない。
その内激痛で身動きすら出来なくなり、声も出せず正に瀕死の状態に。
どうしようどうしようとパニクっていたら、外で救急車の音が聞こえ、玄関を開けて救急隊の人が
駆け込んできた。
そして私は病院へ運ばれた。診察の結果、椎間板ヘルニアだと判った。
搬送中はとても話が出来る状態ではなく、落ち着いてから救急隊の方に事情を聞かれた。
「お父さんと同居されているんですか?」と尋ねられたので「いえ、私は一人暮らしです」と答えた。
そしたら隊員の方は(゜д゜)?な顔で
「おかしいですね、確か年配の男性の声で119番通報があったんですけど…」
と首をかしげた。
更に聞いたら、玄関は鍵もチェーンも掛かっていなかったと。
いや、その日は仕事の打ち合わせから帰宅した後、間違いなく鍵とチェーンを掛けた。
その後外出していないし、お手洗いに立ったときも確かに掛かっているのを見ている。
2ヶ月の入院の後、退院して部屋に戻った。やはりポスターは左上が剥がれていた。
私はカップ酒を買ってきて、おつまみと共にその壁の前に供えた。
そして「おっちゃん、ありがとうな。おかげで助かったわ。」と言って、手を合わせた。
以後、怪現象は一切起こらなくなり、ポスターが剥がれることもなくなった。
一度ポスターを外してみたら、人の形の染みは薄くなっていて、今ではほぼ消えてしまった。
おっちゃんが誰だったのかは遂にわからなかったけど、今も感謝している。
* * *
592 本当にあった怖い名無し sage 2010/12/04(土) 23:09:36 ID:zegVJ1vT0
昨年10月に、おっちゃんの霊に助けてもらった話を書き込んだ者です。
(1年以上経ってるから覚えてない人の方が多いと思うんで、>>1のまとめサイトのPart15にある
「剥がれるポスター」を読んでくれ。)
今住んでいる地域は月に一度有志による清掃ボランティアがあり、私も仕事が忙しい時以外はほぼ毎月参加している。
今年の5月はあるお寺の草取りと掃除をしたんくだが、境内の一角にとても小さな(30センチくらい)お地蔵様が
置かれているのにこのとき初めて気付いた。
その周囲を近所のばあちゃん達が草取りしてたんで、手伝いながら「こんなとこにお地蔵様いらっしゃったんですね、
全然気付かなかったっすよ」といったら、「ああこれはねぇ…」とこんな話をしてくれた。
終戦後から数年間、今住んでいるアパートの場所には日雇い労働者の宿舎があった。
労働者の多くは戦争で家族を亡くしたり離散して天涯孤独になり帰る場所のない人達だった。
亡くなっても引き取ってくれる身内もなく、大勢のそんな労働者がこのお寺に無縁仏として葬られた。
時代の流れで労働者の宿舎も取り潰されることになった時、有志がお金を出し合って、このお寺に慰霊の為に
寄進したのがこのお地蔵様だという。
もしかしたら部屋にいたおっちゃんも、そんな風に孤独の中で亡くなった労働者の一人だったのかも知れない…と
思ったら泣けて泣けて仕方なかった。昨年の話をばあちゃん達に話したら、一緒に泣いてくれた。
作業を終えた後、近くのスーパーで花とお酒(カップではなく一升瓶)を買ってきて供え、気持ち程度だったがご寄進して
住職さんにお経を頼んだ。
自分ちのお墓にだってこんなに熱心に手を合わせたことはなかったけど、でもどうしても孤独な労働者の皆さんに
手を合わせたかったんだ。
そしたら今年の夏、宝くじで高額当選しました。
もしかしたら、おっちゃん達が当ててくれたのかな…と、お寺にちょっと纏まった額をご寄進してきた。
そしたら境内の寄進者の掲示板?に名前書かれて、近所のおばちゃん達から「あんた若いのに偉いわねぇ」とか
言われちゃってちょっと恥ずかしいw
今もたまにおっちゃんを思い出して、カップ酒2つ用意して飲んでます。
////////////////////////////////
最新の画像[もっと見る]
-
【雑報】ウィルスの不思議 12年前
-
【雑報2点】異才の詩人・写真家/無限の夢 13年前
-
【「私」という超難題】(15) 世界への意志 13年前
-
【雑報】スペインのトンデモ修復が世界を抱腹させている 13年前
-
【雑報】スペインのトンデモ修復が世界を抱腹させている 13年前
-
【雑報】スペインのトンデモ修復が世界を抱腹させている 13年前
-
【雑報】丸山桂里奈さんが撮った写真が話題になっているけれども 13年前
-
【おまけ】憑霊による外国語書記 13年前
-
【ワロス】2ちゃんVIPの仏教相関図が面白い 13年前
-
【拾いもの】三つ鳥居の謎 13年前