とあるアパートメントを紹介することになった
家主は友人の知り合い
3階建で6世帯
1世帯だけ開いている
3階の西側
間取りは1LDK
でも1世帯の広さは72平米
リビングがとても広い
希望しているのはKさん
その前の年に結婚して、赴任先の欧州の都市から帰国する予定
奥様は東欧州の方
日当たりもよくすぐに決めて
それから3週間後に入居
家具の手配はわたしがすることになって
なんとか間に合わせて
奥様の一番のお気に入りはベランダでした
樹脂製の椅子を置いて、昼間アパートにいるときはほとんどそこで過ごしていたそうです
ベランダからどこかに向かって手を振っているのに気がついたKさん
誰に手を振っているのかと聞くと
空を指刺して
彼女と。。
そこは青空。。。
なにか不思議な感じがしましたが
なにか冗談のようなものだと思いそのままに
夏の夜にやはりベランダで二人でビールを飲んでいると
奥様が空に向かって手を振り始め
その方向を見ると
金色の目が二つ
月夜の空に
飛行機の光か、星?
違う、明らかにそれは目でした
Kさんは不思議なことに怖いとか恐ろしさもとかも感じることなく
とても懐かしいような気持ちになったそうです
奥様が手を振っていた先の目はいったい
その後も夜だけ数度その目を目撃したとのことでした
今は引っ越しして神奈川の厚木の方にいますが、その目を見ることもなく、奥様も空に向かって手を振ることもないそうです
その三階建てのアパートメントは
今もあります
平塚に