S岡県の町でのお話です
その日ほんとうは東京に戻るはずでした
でも、仕事が長引いてもう一泊し明朝にかえることにしました
レンタカーは予定時間を6時間超過して返却
レンタカーを返却したのは23時前でした
レンタカーを返却してホテルへ戻る途中に
猫のような犬のような、きつね?たぬき?
とにかく黒っぽい濃い茶色の動物と遭遇
最初猫だと思いましたが、猫にしては大きい、犬にしてしては顔が丸い・・・
しばらく、お互いに見つめ合っていましたがその動物は建物の間の闇へ消えていきました
ホテルについて、キーを受け取り部屋に戻ったところ、窓の外が気になり、カーテンをあけてみると
見慣れたた街並みと新幹線の線路が見えました
深夜とも言えない時間でしたが、人通りはなく静かにたたずむ町
そこで気が付いたのは
あかりが少ない、そんなわけはないというぐらいあかりがない
自分の知っているその町はもっと明るいというかあかりがいっぱいみえるはず
窓から外を凝視していると
「あなたはだれ?」と聞こえました
だれに問いかけているのかわからないけど、たしかにそのように聞こえました
それも、窓の向こうで
続いてなにかブーンというようなモーターの回るような音がして、その音が窓から斜め上に遠ざかっている
そしてまた「あなたはだれ?」
え?なに?
それは「あなたはだれ?」と言っているのではなく
「Who are you?」と言っているのでした
日本語から英語?
窓に近づいていくと 窓を横切る茶色い影のようなもの
すぐに先ほどの動物だと思いましたが
そこは8階・・・無理
そのあとはなにがあったわけではないのですが
電気も消さず、ほとんど寝れないままテレビをつけっぱなしで朝を迎えました
明るくなって窓をみると
いつもの知っている街並み
電灯もまだついていて
あの暗い街並みが思い出されましたが。。。
早い朝食をとって6時台の新幹線に乗るべく駅に向かうと
一人の高齢の女性が近づいてきて
「昨晩はありがとうございました」と
え?
なにか言おうと思ったのですが、そのときにはだれもいなくなっていました
いったい、だれが、
なんでお礼を言われるの?
もう15年前のお話でした