「ＯＺ」 樹なつみ

第三次戦争の終了した３１年後のお話しです。

第三次戦争の影響で、地球上の人口も減り緑がほとんどない世界です。
アメリカ合衆国は滅びて６つに分裂。
その６つの独立国家同士での勢力争いは収まる事なく、続く一方。
といった背景でいいと思います・・・。

私の中での主要人物たちは、
武藤　洋（むとう　よう）契約傭兵などをして一箇所に留まる事がない為、階級は低いがかなりの実力をもった傭兵。
政界の大物を父に持つ天才家系の子供である、長男・リオン、長女・ヴィアンカ、次女・フィリシアとその母で故人のパメラ。
リオンが作ったアンドロイド達。
この中での主役は武藤とフィリシアとアンドロイドの１０１９（テンナインテーン）かな。

リオンのいる所は科学の都・幻の都など実在するのかもわからなかったＯＺ（オズ）という場所。
異常なまでのマザコンでシスコンでもあるリオンはフィリシアをＯＺに迎え入れる為に１０１９（テンナインテーン）を迎えに行かせます。
フィリシアも兄のリオンが、飢えや戦争ですさんでしまった世界を救う為に研究を続けているその手助けが出来る事を喜び、リオンの元へ行くことを決めます。
しかし、兄の作ったアンドロイドは平気で人を殺してしまいます。兄の事を信じていながらも、隠せない不安や動乱の地をくぐりぬけてＯＺへと無事たどり着ける様に、フィリシアは武藤を護衛に雇い、ＯＺをめざします。

まず、リオンが作ったアンドロイドはすべて母と同じ顔をしています。
見た目は同じにみえますが、骨格・血液・皮膚など１０番台・２０番台・３０番台と数が大きくなる程より人間に近い形態になっています。
あと、人工知能を搭載しており、自分で学習してさまざまな事を覚えていきます。
アンドロイド達は人間になりたいんですね。
人間という存在に近づけば近づく程優秀なアンドロイドって概念があるんでしょうか？？

物語は「リオンの存在について・発達しすぎた科学への対応・アンドロイドは人がロボットか。」の３つが大きなポイントになってるんじゃないかと私は思ってます。

個人的にはフィリシアよりも姉のヴィアンカの方が好きですね。
素直になれなくてすぐ悪態をついてしまうけど、本当は弱くてかわいい女の子です。
幸せになって欲しいですね。
それと、武藤の傭兵仲間ネイトと１０２４も重要な登場人物ですね。

最後は一応ハッピーエンドだけど、なんだか切ない感じにはなりました。