「遥か遠き国の物語」 碧ゆかこ

碧ゆかこさんの代表作・・なのかな？

アラビアっぽい感じの時代で、たくさんの王国があって、
普通に魔物や不思議な現象が出てきます。
ファンタジーな世界ですね。

ひょんな事がら魔法のランプを手に入れて、ランプの精に気に入られた、ある王国の姫・アニースジャニース。
婚約者のアラムディーン王子も巻き込んでの冒険の物語です。
（ランプの精やアラムディーンとの出会いは「千分の一夜物語」に収録）

とにかくアニース・ジャニースはじっとしれられない好奇心旺盛のお姫様。
こっそりお城を抜け出して、ランプの精のアイテム魔法の絨毯にのってあっちにこっちにおしのびの旅にでかけます。
おせっかいで思い立ったらすぐ行動の性格でさまさまな騒動にまきこまれます。
というか、考えなしの性格で周りに迷惑かけまくりです。でも、人が集まってくるのは人柄の良さなのかな。

アラムディーンはクールで何でもこなせちゃうかっこいい男性です。
かっこいいと言えばかっこいい。でも、おもしろ要素（ギャク要素）は少ないです。
このアラムディーンは、幼いころに自分の王国をある魔物に石にされて（両親や臣下たちもすべて石にされました）、
それを元に戻すため＆生きぬく為に盗賊になっていたという過去があります。

お姫様はお城でおとなしく、上品で清楚に・・って風習があるのでアニースはお姫様らしくないという位置づけです。
でも本人は無自覚なんだけど意外にモテちゃったりしてます。
そして、いつもクールなアラムディーンがちょっぴりヤキモチを焼いたりするのが楽しかったです。
もっと、モテちゃってアラムディーンを困らせちゃえ！と当時は良く思ってました～。
この二人のカップルはもう安心して見ていられるというか、
お互いが好きでたまらい感じなので普通に好きでした。

あと、登場する男性キャラは個性のあるステキなキャラが多くて・・・
私はラシッド（下町のスリをしていた男の子）とアブリーザ（人間と魔物のハーフの王子様）が特に好きでした。
二人ともいろいろコンプレックスがあるみたいだけど、アニースに救われたりしちゃいます。
で二人とも、アニースに惚れちゃってるのだけど、アニースはアラムディーンひとすじで鈍感だし、
何だかんだでアラムディーンはアニースにベタ惚れなのでたいした波風にもならなかったなぁ。

他にも、アニースの兄で妹に甘い２人の王子や、他国の姫・ヤスミンとアーマードのカップルもステキです。
ランプの精もどんどんかっこよくなっていきました。
で、何よりもお気に入りだったのが、いつもアニースと一緒にいる黒ヒョウで魔物の「アルダシール」。少年の姿にのなる事ができます。
ランプの精よりよっぽど役にたつし、めっちゃ欲しい！！と思ってました。
ちょっと、バビル２世のロデムと被る印象がありますね。（ロデムもめっちゃ欲しかった）


好きなマンガのひとつです。