「ダライ・ラマ、嫌いです」という、ちょっと失礼な記事タイトルにしましたが、ダライ・ラマという人物が嫌いという意味ではなく、ダライ・ラマの継承(候補者選び、就任)に関する制度がよくないという意味で嫌いです。
ダライ・ラマは先代が没した後、僧侶たちが仏の化身探しの旅に出て、子どもを見てまわり、化身だと認定した子どもを次期ダライ・ラマとするというもので、14世も4歳にダライ・ラマに就任しました。
その役割を果たせる人間に育てるためともあって、ダライ・ラマ14世は10年間家庭教師にむちで脅されながら勉強をさせられていたとのこと(漫画で書かれた伝記の本で見ました)。とてもかわいそうだと思いました。昔のことだから仕方ないと思いますが、現在は中国も含め、世界は体罰禁止の方向へと向かっているというので、これから先このようなことがあったらと考えると、とても気の毒でなりません。
すでに出家して修行を積んでいるお坊さんの中から候補者を選ぶのだったらいいけど、小さい子どもが突然ダライ・ラマの後継者に決定され、嫌でもチベット法王としての運命を背負っていかなければならない立場にさせられるというのは、人権に反していると私は思います。
ダライ・ラマ14世も候補者選びの制度について、「選挙による選出など、方法を変える必要がある」と言っていました。私もそれが実現されることを祈っています。
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