岐阜多治見テニス練習会 Ⅱ

旧中仙道07年06月


昨夜は恵那山に行くつもりで寝た。
今日6月13日(水)、午前2時頃、目が覚めた。
恵那山登山ルートを調べていると、「ブヨ対策」が必要と書いてあった。
一挙に不安が僕の心を覆い尽くした。
マムシとか山蛭などに襲われる想像もしてしまった。
体もシャキッとしない。
僕は再び布団の中に戻った。
午前5時半。いつも起きる時刻になった。
味噌汁を作り、どこへ行くか、思案する。
決断できない。
時間が過ぎ去る。
多治見駅まで重いザックを背負って歩く。
恵那山黒井沢ルートか、富士見台高原にするか、
南木曽岳にするか、いつもの旧中仙道にするか。
多治見駅に到着。
8時5分発、8時44分着の中津川行しかない。
中津川から先は、10時16分までない。
今日は南木曽岳は止めた。
南木曽岳登山口に、どんなに遅くとも午前9時には着いていたい。
そのためには、多治見発6時57分発の電車に乗るしかない。
今日はもう遅すぎた。
恵那山には、できれば、前宮ルートから登りたい。
前宮ルートは、しかし、易しくない。
心身両面の十分の準備なしに行くこと対して、
決断が揺れる。
電車が中津川に到着した。
例によって「すや」に立ち寄る。
水曜日は定休日だった。残念ながら、栗娘には会えなかった。
「すや」に背を向けて歩き出した。
旧中仙道を南木曽駅まで歩くことにした。
前回、2時間ほど歩いた頃、右足が痛くなったので、
今回、僕はゆっくり歩いた。休憩も1時間に1度は取った。
なのに、またしても、右足の付け根、膝の裏側の筋肉等が痛くなってきた。
休憩のたびにストレッチをした。
痛みをこらえて歩くという最悪の状態だけは何とか回避できた。
やはり、恵那山に行かなくて良かった。
ハイキングコースさえ今の自分はまともに歩けないのだ。
悲しいが、これが現実だった。
恵那山登山は、もう少し鍛錬を積んでからだ。
旧中仙道沿い(木曽郡木曾町)の立派で、
小奇麗なお屋敷の前をいつものように通過する。
今までに何十回と通った道。
しかし、そこのご主人と会ったのは、今回が初めてだった。
僕は、屋敷と庭園とを眺めながら、
「この辺りで一番立派なお屋敷と庭ですね」と言った。
実際、僕はここの家の前を通り過ぎる時はいつも家の中を覗いた。
覗くたびに、「美の支配」を感じた。
汚れのない、きりっと張り詰めた雰囲気が漂っていた。
「うらやましいです」と僕が言う。
「都会の人は、ここを通りすぎるだけだから、
よくそう言われるけど、
住んでみると、そうでもないですよ」
主人は道端の池の補修をしていた。
「錦鯉を入れるつもりです」
「これは山からの水ですか」
「そうです。うちは一番上だから、水の権利を持っているんです」
話してみるものだ。
水の権利などというものを一個人が持っているとは。

(もっと書きたいことがあるが、
眠くなってきたので、ここで終わりにする。
最後に一言、
山葡萄のワインを買って飲んでみたが、
おいしかった。)

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