昨年、開店に際して店内デザインとウェブサイトの開設、
デザインを手伝わせていただいた、京都市内のフランス料理店
アンプリュスで会食。
本当はワイン飲むべきところを、日本酒貰ってます。
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ワインを選択なさる方もおられる。
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こちらで日本酒を頑固に選ぶような客もあまりいないのかも
しれないけれども、日本酒が洋食界で随分受け入れられつつ
ある傾向は、飼主の気のせいじゃありませんね。
ちなみにこのワイン、モルダヴィア産だったように思う。
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オードブル盛り合わせ。
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また、日本酒をいただいたのですが、こちらが
初めて拝見するラベル。
吉野の花巴、熟成タイプで山廃。
個性的でしっかりした味わい。
見つけたら、いつでも飲みたい。
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そしてまたワインもラベルを撮らせていただきました。
会食の皆様がコースを召し上がっている中、飼主だけ
ひとり、どうしても味わっておきたかった料理がこちら。
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カレーです。
絶品です。
想像を超えていたので、つい「カレーじゃ無い」なんて
口走ってしまいました。驚くほど旨いのは聞いていたの
ですが、ここまでとは思いませんでした。評判を残すなら
しっかり、どれだけ旨いか伝えておかないと、後に評価
した者の信用を下げることになる。
それなら、飼主もしっかり伝えるべきかとは思うのですが、
人気になりすぎて食べられなくなることを真っ先に心配
して、感度を素直に伝えるべきか、迷う。
それくらい旨い。
ベースの味はしっかりしたブイヨンで時間をかけて凝縮され
た味。野菜や肉は崩れ去る直前か、崩れてほろりとなった
柔らかい状態。
スパイスの強さは抑え気味で、口に入れるとカレーらしさ
よりも洋食のソースが基本となったまろやかさをしっかり
と感じます。
量も手頃で、最後まで温かい状態の飽きない味をずっと楽しめる。
カレーはライスの脇に添えられた状態でひとつの皿で供され、
テーブルの上に現れると、カレーの表面が薄く、旨味ととろみの
膜を作って味を保っているのが分かる。
その膜は、やや白味を帯びた透明度を保って全体を薄く覆う
ように輝いています。この光の膜を見たときに、カレーが
その後でずっと与えてくれる幸福が、日本の欧風カレーの
最高峰であるに違いないと、ほぼ確信できます。
このタイプのカレーを久しく食べていなかったものだから、
ありがたいし、懐かしい。
これでも伝えられているかどうか、分かりません。
伝わってしまったおかげで、食べられなくなってしまっても
この際、仕方ない。そうそう、カレー一皿分に使用されて
いる牛肉は、通常の倍以上あります。
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カレーだけで大満足して、テーブルの誰よりも幸福であった
飼主。ちなみに、飼主、は「ししゅ」と読みます。
そういえば10年以上、このブログを続けて参りましたが
読み方をご提示するのは初めてですね。
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なんてことも思いながら、また手焼きのカヌレとともに、深煎り
のコーヒーで美食の余韻を楽しむのでした。