『琅玕筠庭録 翡八』が出版されました。
大量吐血して、体内の血液の50%を失うとどうなるか
その後遺症が半年ほど続いていた時に、実感しながら
続けていた作業の記録であります。
血液の6割を失うと死亡するのですが、5割だったので
輸血はされませんでした。
しかしながら、体液はあっても血液が無いというのは
困るものでして、酸素が必要な活動能力も凡そ低下します。
暗算速度が遅くなる。
歩行速度が遅くなる。
常に宙に浮いているような気分が続く。
そして、
心がとても穏やかになる。
失血死寸前の状態が継続することになりますので、
幽明の境を漂っている感じ、とはあのようなことだと
思います。
大怪我をして、失血死するならば、その直前では
浮遊感を伴う、すこし幸せな気分で穏やかになるのです。
耐えられない痛みによって悶死するという事はなさそうです。
痛みの緩和物質も大量に放出される。
この時の気分を飼主は今でも忘れておりませんし、まだ
継続しているような気がいたします。
あのときから、人丸は死んでいるのかも知れません。
本作に於いても、アムルタート様によるご助力を頂いて
出版に至ったことをここに明記し、感謝いたします。