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クルシャの天地

ウルタ君の年に一度の厄日



西日を浴びてうらうらしているウルタ君です。





飼主はこの日が来るのが憂鬱でした。
もう一月も前から、この日のことを恐れていました。

あの日がやって来るのです。
京都に引っ越したところで、ウルタ君にはワクチン投与が必要なのです。
つまり、飼主はまたいつものように地獄を見る事になるのです。

ちなみに、去年飼主はウルタ君からこんな傷を頂きました。





暴れないようにウルタ君を袋に入れていたのですが、その袋の上から噛みついて、こんな傷を残されましたよ。


手がしびれて、一月間というもの、仕事に支障がございました。





ひどい傷だね!


おまえさまがおつくりになった傷なのですよ。






うる、そんなことしないもん



病院に行くと、コインが裏返ったみたいに、記憶も性格も一瞬で変貌して、また元に戻るから
その間の時間がウルタ君の中では失われているようなのです。人間なら、都合がいいと言われるか
多重人格障害という極めて珍しい病気を疑われるか、どっちかですよね。






猫に人格はないよ


まあ、その通りだ。記憶の一貫性とか個性とか、ころっとひっくり返るからそういうことです。
一種の魔法ですね。その魔法のアイテムとその使用法がこちら。






病院に出掛ける為に、袋詰めにされたウルタ君です。
すでに近寄ると極めて危険な状態になっております。







飼主は診察台にウルタ君をキャリーからこの状謡で引き出すことも出来ず、
病院の助手さんが革のグローブをして引き出してくださいました。
ものすごい声で鳴き続けるので、病院の動物たちもみんな気にしてました。



今回、飼主は怖さを知っていたので怪我はしませんでしたが、獣医に
「健康診断して欲しかったら、前日から絶食させて麻酔かけてやるしかない」と言われました。







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