
2019年に発表された論文によると、大学1年生の時に(=環境が変動した年に)発生する孤独感はSNSを使用した対人関係の構築と維持によっても軽減されることが確認されたそう。
またSNSに記載された自分のプロフィールを変えることに抵抗がなく、プロフィールの記載内容を頻繁に変える人ほど孤独感を感じやすいとの結果も観測できたとこのと。
"自分のプロフィールを頻繁に変える人ほど孤独感を感じやすい"
非常にキャッチーでわかりやすい言葉だが、もちろんこの言葉そのままが真実というわけではない。
この言葉、この行動の真意は現実とSNSによる相互の監視。
「現実で話せないことを、SNSで話している」
「SNSで話せないことを、現実で話している」なんて揶揄されるように。
SNSが非常に扱いやすくなったことをきっかけに、SNSと現実の差分からくる対人関係の齟齬がより発生しやすくなった。SNSと現実はお互いに深く干渉しあい、例えば『うっかり』放ったSNSの一言が現実の地位を揺るがしかねない状況となってしまった。
これを回避するために、一部の人は(基本的に処理しやすいSNS上の)自身の情報の検閲を行っている。例えば自分のプロフィール欄を書き換えたり、過去の投稿を消したりして。現実で取り囲む人々に見られたら気まずいものを、例え感情移入できるほどの記録だとしても、消していく。
この情報の検閲が精神衛生、ひいては孤独感に影響を与えているという。
ーーー"自分のプロフィールを頻繁に変えることで発生する孤独感"
この存在は確定的ではなく効果量も不明だが、もし対策を講じたいのであれば、
……SNSで関わる全てのアカウントは人が動かしている、ことを強く意識するほかない。
参考文献
Lisa Thomas,Elizabeth Orme et al. (2019) Student Loneliness: The Role of Social Media Through Life Transitions.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます