2009年に発表された論文によると、情動的知能は対話やグループディスカッションを用いたそれへの理解を深める講座によって、一応は鍛えることができるらしい。
具体的には、情動的知能と表される能力は『感情の識別』『感情の理解』『感情の利用』『感情の管理』の4つに分別して説明できるのだが、今回の研究で行われた講座ではそのうちの『感情の識別』と『感情の管理』に影響を与えることができたという。なお『感情の理解』には優位に働かず、『感情の利用』に関しては今回は評価対象外だという。
つまり人間は、きちんと組まれたプログラムをこなせば「自分/他人が今抱いている感情の分析と識別」「いま自分にある感情への対処方法」が習得できるということ。
だが、今回の研究の限りでは「自分/他人が抱く感情への理解と納得」を習得するのは難しいとのこと。
なお今回の講座は3ヶ月の期間で計4回行われたが、この講座の効果は記述の限り半年後も残っていたとのこと。講座期間や回数、講座の志向が対象にどのように影響を与えるのかは今後の課題だという。
ーーー「お前、最近モノにあたることほぼなくなったよな。たいしたもんだ、お前でも成長はするんだな」
「何かあるたび人にあたるような人にそう言われるとは。自己認識能力の低さを伝えて、また君に殴られるのは嫌だから今回は指摘しないでおくよ」
身に覚えのある鈍痛が1つ。
おかしいな、私は把握したことをそのまま伝えただけなのに、なぜまた殴られているのだろうね?
参考文献
Delphine Nelis,Jordi Quoidbach et al. (2009) Increasing emotional intelligence: (How) is it possible?
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