環境省のおしらせ、、「一般廃棄物収集運搬業、産業廃棄物収集運搬業及び特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可を要しない者並びに産業廃棄物管理票の交付を要しない場合に関する廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の特例を定める省令の公布について」ということで、2月23日公布。パブリックコメントへの回答もあり。
中間貯蔵施設への除染廃棄物などの収集運搬計画
福島県内の各地に仮置きされている除染土などの放射性廃棄物、それらを中間貯蔵施設まで運び込むのに、廃棄物の収集運搬業の許可がなくとも可能とする特例措置。国から委託を受けて、収集運搬をおこなうのだろうが、なにしろ、「中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送に係る基本計画(平成26年11月)」 によると、その除染土等は最大2,200万㎥と推計されているので、福島県内のダンプトラック総動員してもたいへんな期間を要するのだろう。許可業者に限定していたら、搬入計画など不可能になるということなのか。福島原発事故による放射能汚染、いつまでも、非常事態の緊急措置で、なんでもありの特例措置とも思えるが、、、、環境省のパブリックコメント結果概要をみると、「人的基準・施設基準・欠格要件に該当しない適格な者であることなどを十分に考慮した上で、国が責任をもってその適性について判断した上で委託を行う」となっている。本当に、しっかりと責任を持っておこなってほしい。全国各地から輸送トラックも、運転手もかき集めるのだろうか。
国→委託→委託
国からの委託といっても、「国から委託を受けた者からの委託を受ける者を含む」となっているので、それはJESCOを示しているのだろうか。JESCOの事業内容をみると「国等の委託を受けて、福島県内除去土壌等の収集及び運搬を行う。」も入っているので、直接的にはJESCOが委託するかたちになるのだろう。たいへんな量の放射性廃棄物を、交通事故はもとより、放射性廃棄物の飛散や紛失など事故を起こさず、道路渋滞も起こさずに、安全に、計画的に効率よく、搬入させられるのか。積み込み、輸送時、搬入作業などの放射線防御は、、。PCB廃棄物の場合は、収集運搬のガイドラインなどあって、収集運搬車両には事故が起きた場合などに備えて高額な保険までかけて、GPS機能を使っての受入をおこなっていたが、、、ほんとうにたいへんなことだ。
今日の、福島民友ニュースで、「中間貯蔵施設をめぐり、内堀雅雄知事は24日、建設予定地の大熊町の渡辺利綱町長、双葉町の伊沢史朗町長らと福島市内で会談し、施設への廃棄物搬入受け入れを表明した。」とのこと。先週は、「中間貯蔵施設 3月1日から搬入の見通し」というニュースも流れていた。中間貯蔵施設の建設工事開始は2月3日。中間貯蔵整備予定地、用地交渉など地元地権者は置き去り報道もあり、まずは、工事着工、条件整備、地元合意、なんだか順番がすべて逆の、あわただしい動きで、こんなことで本当にうまくいくのだろうか。
1.背景
今般、中間貯蔵施設の整備に伴い、当該施設において保管する廃棄物の円滑かつ適正な保管に資するため、当該施設への廃棄物の収集運搬及び当該施設における廃棄物の保管等に当たって必要となる特例を定めました。
2.省令の概要
(1)一般廃棄物収集運搬業の許可を要しない者、産業廃棄物収集運搬業の許可を要しない者及び特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可を要しない者として、それぞれ以下の者を定めることとする。
① イ 国の委託を受けて一般廃棄物の収集又は運搬を業として行う者(中間貯蔵施設において保管されることとなる一般廃棄物の収集又は運搬を受託する場合に限る。)
ロ 国の委託を受けて一般廃棄物の収集又は運搬を業として行う者の委託を受けて当該一般廃棄物の収集又は運搬を業として行う者(中間貯蔵施設において保管されることとなる一般廃棄物の収集又は運搬を受託する場合に限る。)
② 国の委託を受けて産業廃棄物の収集又は運搬を業として行う者(中間貯蔵施設において保管されることとなる産業廃棄物の収集又は運搬を受託する場合に限る。)
③ 国の委託を受けて特別管理産業廃棄物の収集又は運搬を業として行う者(中間貯蔵施設において保管されることとなる特別管理産業廃棄物の収集又は運搬を受託する場合に限る。)
(2)産業廃棄物管理票の交付を要しない場合として、中間貯蔵施設において保管されることとなる産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合を定めることとする。
※条文は別紙1を御参照ください。
3.施行日
公布の日
添付資料
関連(本ブログ)
■「中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送に係る基本計画」策定(最大2,200万㎥と推計) 環境省/福島(2014年11月14日)
☆環境省「中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送に係る基本計画(平成26年11月)」より転載