兄の17回忌が近着いてきました
母に次いで兄を亡くしたあのころ 私が
悲しさ 虚しさの只中にあったとき
私は白昼の商店街で母と兄のまぼろしをみたのです
このことは生涯の忘れ得ない思い出です
あの時の母が着ていた美しかった着物の柄も明確に覚えていますし
私の肩に寄りかかった兄の重さも覚えていますし何よりも
あの時交わしたことばをも鮮明に思い出すことが出来るのです
あのまぼろしをみたことが私をあのころの深い喪失感から立ち直らせて
貰ったと思っています
まぼろしは悲しさの極限にある時に見ることができるものかしら
今も切実に思うのです もう一度会いたいものと

マキシラリア静かに咲いています
母に次いで兄を亡くしたあのころ 私が
悲しさ 虚しさの只中にあったとき
私は白昼の商店街で母と兄のまぼろしをみたのです
このことは生涯の忘れ得ない思い出です
あの時の母が着ていた美しかった着物の柄も明確に覚えていますし
私の肩に寄りかかった兄の重さも覚えていますし何よりも
あの時交わしたことばをも鮮明に思い出すことが出来るのです
あのまぼろしをみたことが私をあのころの深い喪失感から立ち直らせて
貰ったと思っています
まぼろしは悲しさの極限にある時に見ることができるものかしら
今も切実に思うのです もう一度会いたいものと

マキシラリア静かに咲いています