草千里ヶ浜からの眺めを見るだけでも十分満足できるが、
やはりここまで来たら火口まで行って、地球コアパワーを直に浴びたいところ。
駐車場のおじさんに尋ねると、
ここから約2キロ程走ると阿蘇山の火口まで行くことができる、
と教えてくれた。
有料駐車場の入り口で火山ガスについての注意書きリーフレットを渡され、
心臓の悪い方や妊娠中の方には、火山ガスが悪影響を及ぼすので、問題ないか確認される。
たぶん大丈夫だろうけど、
道中からすでに火山ガスのにおいがぷんぷんと匂っている。
ワクワクドキドキ…
駐車場には係の人が立って誘導してくれる。
朝9時。まだ空いているなぁ。
途中で帰りのバイクとすれ違ったが、きっと朝イチで堪能したのだろう。
じゅうぶん広い駐車場。
しかし火口付近の工事は大変だろうな…資材を運ぶのにも一苦労だ。
作業中も火山ガスを吸い込みながらなのだから。
もちろんガスマスクはするだろうが、いつ噴火するかわからない危険性の中での作業はさぞかし重労働だっただろう。
その恩恵があってこそ、いまここに来ることができている。感謝。
端の方に駐車し、いよいよ火口へと歩き出す。
録音された各国語での音声案内は、敷地内のスピーカーから繰り返しアナウンスされている。
これでマナー違反は軽減されるだろう。
阿蘇山火口避難休憩所は、まだできたばかりのようで、とても綺麗。
ここでトイレ休憩をさせてもらった。
こんなところでも上下水道をひいてくれて、火口を清潔に見られる観光地としては、世界最高クラスじゃないだろうか?
日本ってどこに行っても、火山に行っても綺麗!
駐車場から横断歩道を渡って目の前が中岳第一火口なのだが、
ここは、火口道という遊び心のあるトンネルをあえて通らせてもらった。
くぐると、横断歩道が現れて、【火口へ】という標識。
右手には、火山灰でコンクリートの壁面が黒く斑らに吹きかけられている丸い避難所が
ポツポツとあり番号がふってあった。
左手には、山上身代不動。
もちろん参拝させてもらった。
ここは正式には【阿蘇くじゅう国立公園】という名称。
世界で最も火山活動が活発な"公園“…だ…
噴火のプロセスも丁寧に表示されている。
ついたときはこの状態
急にもくもくし始めた!!
うおーーー!!!
エメラルドグリーンの湯だまりも見れた。
スマホを拡大して撮ってみたがわかるだろうか。
想像以上に巨大で広すぎて、
遠近感がちょっと意味わからなくなる。
この柱状の岩の地層は、溶岩ではない。
アグルチネートと言って、噴火の際急速に堆積したマグマのしぶきがくっついたものらしい。
写真でみると、すぐそこにあるちょっとした岩に見える。
そうそれでいい。そのままの認識で行ってみてほしい。
実際の巨大さに驚愕するだろう。
この土地は異様なほど、静粛なエネルギーだと感じた。
世界的にも活動的な火山なのに静粛?!
と思われるだろうが、音という音が吸収されてしまうような、耳がツーンとなるような感覚になる。
恐山の宇曽利湖(カルデラ湖)に訪れたときも、同じ感覚だった。
カルデラという土地は、そんな特色を持つのだろうか…
異様な程の静粛さと、地下マグマの蓄えられたエネルギーという、
この相反する世界観に立っているのだと思うと、足元がぞくぞくする。
とにかくここは一度訪れたほうがいい超パワースポットだ。
前日博多で入った寿司屋の大将に、
阿蘇山をオススメされなければ来ていなかっただろう。
お導きされる運命だったとも言えるのか、
呼ばれないと行けないところに来られた喜びを、
しっかり味わって咀嚼していきたい。