1934年6月9日。この日、世界一有名なあの騒がしいアヒルが、銀幕デビューを果たした。
その名は、ドナルド・フォントルロイ・ダック。意外かもしれないが、ドナルド・ダックにはミドルネームが入っており、そのことが大人気テレビ番組『TVチャンピオン』の「ディズニー選手権」の予選問題として出題されたこともあった。
セーラー服に可愛いお尻をふりふりさせながら、個性的な声で話すアヒルのドナルド。登場から80年以上経つ現在でも大人気のディズニーキャラクターだが、実はドナルドには、単独で主演を務めた長編作品並びにテレビアニメシリーズがないのだ。
ドナルドは、短気かつ自分勝手な性格のため、トラブルをよく引き起こし、または巻き込まれてしまう。一方、トラブルが起きた際は、真っ先に逃げ出すアヒル、じゃなくてチキン(臆病)な奴だ。さらに、騒々しい声で話すため言ってることがよく分からないのだ。
これらの特徴では、長編作品の主人公にするのは難しい。長時間何言ってるか分からないのは、観ている側にとっては疲れるし、主人公は必ずピンチに巻き込まれるが、臆病なドナルドでは逃げてばかりいて、話が先に進まなくなるだろう。また、シリーズものの主人公を務めても、自分勝手な性格からトラブルを引き起こすパターンが定着してしまい、観ている側を飽きさせてしまいかねない。
主人公に向かないドナルドに対し、主人公向いているのが、ドナルドの友人であるミッキー・マウスだ。ミッキーは、どんな時も笑顔を絶やさず、誰かが困ったときには必ず助け、困難な状況でも決して諦めずに立ち向かう勇敢なネズミだ。これらの性格は、物語の主人公にはピッタリとも言えるため、ミッキーは、数多くの中編(尺が30分程度の作品)で主演を務め、自分の名前が入ったテレビアニメシリーズを持つことが出来ているのだ。
また、ミッキーのように主人公気質ではないのに、長編映画の主演やテレビアニメシリーズを持っているのが、グーフィーだ。ドナルドのように数多くの失敗を行ってきたグーフィーだが、ドナルドと異なり、のんびりやで難しいことも一生懸命やるグーフィーは、観ていて好感が持てる。不器用ながら息子のマックスと接する姿は、何とも微笑ましい。
話をドナルドに戻すが、決してドナルドをディスってるわけではない。ドナルドは、ミッキーやグーフィーと違い、主役よりも脇役のほうが向いているのだ。脇役の一流と言っても良いだろう。
彼のデビュー作『かしこいメンドリ』(1934)では、脇役として登場し、陽気に唄っているかと思うと、畑仕事を頼まれると顔をしかめて仮病を使う、というセコくてだらしなく描かれており、悪役のような設定だった。しかし、癖の強い脇役ぶりが注目され、2か月後には『ミッキーの芝居見物』(1934)ではミッキーと共演し、観客からのヤジにキレてギャアギャア騒ぐ「短気なトラブルメーカ―」という、現在のドナルドのキャラクターを確立させたのだ。
また、ドナルドのキャラクターは、主人公が活躍できるようにお膳立てをさせることもある。例えば、ドナルドの甥っ子であるヒューイ・デューイ・ルーイと共演したアニメシリーズ『クワック・パック』(1996)では、ドナルドが自分勝手な行動から頻繁にトラブルを起こし、または巻き込まれるが、最後は甥っ子たちに救われることが多々あった。
映画もドラマもそうだが、主役クラスの役者ばかり出演させると、バランスを欠いた大味な作品になるものだ。一方、名作には必ず名脇役と言われる役者がおり、彼らが主人公に華を持たせ、バランスの取れた良質な作品を作り出しているのだ。ドナルド・ダックは、強烈な個性を持ったキャラクターだが、それは主役のミッキーや甥っ子たちの活躍を引き立たせる唯一無二のものである。
ドナルドは、ミッキー&フレンズ並びにディズニー作品における一流の脇役キャラクターだった。
その名は、ドナルド・フォントルロイ・ダック。意外かもしれないが、ドナルド・ダックにはミドルネームが入っており、そのことが大人気テレビ番組『TVチャンピオン』の「ディズニー選手権」の予選問題として出題されたこともあった。
セーラー服に可愛いお尻をふりふりさせながら、個性的な声で話すアヒルのドナルド。登場から80年以上経つ現在でも大人気のディズニーキャラクターだが、実はドナルドには、単独で主演を務めた長編作品並びにテレビアニメシリーズがないのだ。
ドナルドは、短気かつ自分勝手な性格のため、トラブルをよく引き起こし、または巻き込まれてしまう。一方、トラブルが起きた際は、真っ先に逃げ出すアヒル、じゃなくてチキン(臆病)な奴だ。さらに、騒々しい声で話すため言ってることがよく分からないのだ。
これらの特徴では、長編作品の主人公にするのは難しい。長時間何言ってるか分からないのは、観ている側にとっては疲れるし、主人公は必ずピンチに巻き込まれるが、臆病なドナルドでは逃げてばかりいて、話が先に進まなくなるだろう。また、シリーズものの主人公を務めても、自分勝手な性格からトラブルを引き起こすパターンが定着してしまい、観ている側を飽きさせてしまいかねない。
主人公に向かないドナルドに対し、主人公向いているのが、ドナルドの友人であるミッキー・マウスだ。ミッキーは、どんな時も笑顔を絶やさず、誰かが困ったときには必ず助け、困難な状況でも決して諦めずに立ち向かう勇敢なネズミだ。これらの性格は、物語の主人公にはピッタリとも言えるため、ミッキーは、数多くの中編(尺が30分程度の作品)で主演を務め、自分の名前が入ったテレビアニメシリーズを持つことが出来ているのだ。
また、ミッキーのように主人公気質ではないのに、長編映画の主演やテレビアニメシリーズを持っているのが、グーフィーだ。ドナルドのように数多くの失敗を行ってきたグーフィーだが、ドナルドと異なり、のんびりやで難しいことも一生懸命やるグーフィーは、観ていて好感が持てる。不器用ながら息子のマックスと接する姿は、何とも微笑ましい。
話をドナルドに戻すが、決してドナルドをディスってるわけではない。ドナルドは、ミッキーやグーフィーと違い、主役よりも脇役のほうが向いているのだ。脇役の一流と言っても良いだろう。
彼のデビュー作『かしこいメンドリ』(1934)では、脇役として登場し、陽気に唄っているかと思うと、畑仕事を頼まれると顔をしかめて仮病を使う、というセコくてだらしなく描かれており、悪役のような設定だった。しかし、癖の強い脇役ぶりが注目され、2か月後には『ミッキーの芝居見物』(1934)ではミッキーと共演し、観客からのヤジにキレてギャアギャア騒ぐ「短気なトラブルメーカ―」という、現在のドナルドのキャラクターを確立させたのだ。
また、ドナルドのキャラクターは、主人公が活躍できるようにお膳立てをさせることもある。例えば、ドナルドの甥っ子であるヒューイ・デューイ・ルーイと共演したアニメシリーズ『クワック・パック』(1996)では、ドナルドが自分勝手な行動から頻繁にトラブルを起こし、または巻き込まれるが、最後は甥っ子たちに救われることが多々あった。
映画もドラマもそうだが、主役クラスの役者ばかり出演させると、バランスを欠いた大味な作品になるものだ。一方、名作には必ず名脇役と言われる役者がおり、彼らが主人公に華を持たせ、バランスの取れた良質な作品を作り出しているのだ。ドナルド・ダックは、強烈な個性を持ったキャラクターだが、それは主役のミッキーや甥っ子たちの活躍を引き立たせる唯一無二のものである。
ドナルドは、ミッキー&フレンズ並びにディズニー作品における一流の脇役キャラクターだった。
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