ハワイ島の「マウナ・ケア」はハワイ語で「白い山」という意味で、冬には山頂が雪で覆われる事からこの名がついたとされている。
標高は四二〇五メートル(富士山は三七七五メートル)で、私にとっては未知の世界。
当日午後三時頃にツアーの車が到着した。
同じホテルや他のホテルからの参加者十名が山頂まで乗車する四輪駆動車に乗る。
ハワイ島を走る車の車窓からは溶岩の大地が広がっている。
日本で見たことのない壮大な風景。
少しずつ高度が上がり空気が薄くなっていくので、時折降車し、牧場の馬を見たり、溶岩の上を歩いたりしながら体を慣らしていく。
しばらく山道を登ると中腹にあるオニヅカビジターセンターという売店などもある施設に到着。
こちらの広場で夕食のお弁当が配られた。
かなり空気も冷たくなってきていたので、お味噌汁が美味しかった。
食事が終わると防寒具と言って渡されたのはスキーウェア。
服の上からスキーウェアを着込み、二周り程体が大きくなると、ここから本当に四二〇五メートルの山頂まで行くのだという気持ちになった。
ガイドさんからここから先、車内で急激に眠たくなることがあっても決して眠らないで下さいとの指示が。
高山病の初期症状は眠気だそうで、眠ってしまうと薄くなっている酸素がより摂取出来にくくなるとのこと。
施設からの道は溶岩で凸凹が激しく、みんなグッタリし始めた。
それでも少しずつ降車し慣らすのだが、車からの段差にも息切れしてしまう程体は急激に重たくなっていく。
山頂目前には各国の天文台が並び、日本の「すばる」望遠鏡のある国立天文台も。
そしてついに山頂へ。
今までみたことのないような見渡す限り美しい雲の世界が広がっていた。
夕日に染まる雲の色は変化し続け、自然が作るグラデーションの美しさに心を奪われた。
ハワイ島の大自然に触れて、自然の美しさと同時に、地球の持つエネルギーの強さを改めて感じた。
人間なんて本当に小さな生き物だと気付かされる。


~風信雲書より抜粋~
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