握りこぶしでファイト!

認知症の母との生活を中心に、日々のよしなし事を書きます。

終戦ドラマ

2021-08-20 02:57:00 | 日記
8月13日、NHK総合TVで放映された終戦ドラマ「しかたなかったと言うてはいかんのです」というタイトルのドラマを観た。

このドラマは実話に基づいた、フィクションである。
放送では直接触れていないが、「九州大学生体解剖事件」が原案。

ドラマのあらすじは、次のとおり。
太平洋戦争末期、帝国大学医学部の医師たちによって米軍捕虜への実験手術が行われ、8人の命が奪われた。捕虜は大分に不時着したB29爆撃機の乗務員。

軍の命令によるものなのだが、教授は医学の進歩のためと協力し、生きたままの人体実験手術が行われることに。

助教授である主人公(妻夫木聡)は、命を救うべき医師として実験はやるべきではないと教授に進言するも、結局止めることはできなかった。

そして敗戦、関係者は戦争犯罪人として裁判にかけられる。
教授は自殺を図ったため、主人公が事件の首謀者とされ死刑判決を受ける。

死刑判決を受けて巣鴨プリズンで不本意ながら、刑の執行を待つことになってしまった主人公。

それぞれの罪を背負った死刑囚たちとの出会いがあり、深い苦悩の果てにたどりつく
「何もしなかった罪というものもあるのではないか」という思いから、減刑のための「嘆願書」を書かない。

一方、主人公の妻(蒼井優)は実験手術に反対した夫が首謀者とされたことに納得せず、その判決に異議を唱え、公正な裁きを求めて奔走する。

妻の思いが実って(協力者もあり)、主人公は減刑され10年後に解放される。

時を経て、医院を開業している主人公のもとに、記者がインタビューに訪れる。
"戦争だったから、やむを得ない得なかった面もあるのでは"という記者の言葉にこう答える。 
人間の命に対して、「しかたなかったと言うてはいかんのです」


我々は仕方ないの一言で済ませてはならないことに、目をつぶっていないだろうか。
考えないようにしてはいなかっただろうか。

日本のアジア大陸進出は仕方なかった?
アメリカの原爆投下は仕方なかった?

そして、今ー
コロナ感染は仕方ない?想定内?
ホームレスの命はどうでもいい?
核兵器は?