この記事では、エホバの証人ってどんな人たちなの?どんなことしているの?ということについて解説します。
正しく知るために、エホバの証人の出版物である「今の時代にだれがエホバのご意思を行なっていますか」という冊子の内容をもとに解説します。
その中で、聖書の言葉を引用することがあります。エホバの証人は新世界訳という翻訳を使用していますが、このブログでは特に断りがない限り聖書協会共同訳を使用します。
エホバの証人の人たちは、聖書に出てくる唯一神である「エホバ」(ヤハウェ)と呼ばれる神様を信じ、聖書に書かれているエホバの価値基準に従って生活をしています。そのため、聖書と縁がない人から見れば、特異に感じることもあるでしょう。
「エホバの証人」と呼ばれていますが、宗教団体の正式名称は「ものみの塔聖書冊子協会」です。ではなぜエホバの証人という名称を使っているのかというと、聖書の中でエホバという神の名が明かされており、またイエス・キリストのことを「忠実で真実な証人」と呼んでいることから、「ものみの塔聖書冊子協会」の信者は自分たちのことを「エホバの証人」と名乗っています。
ニューヨークに世界本部があり、日本だと神奈川県海老名市に日本支部があります。
エホバの証人が公表する2022年の総計では、世界中で86の支部、850万人を超える信者がおり、日本には約21万人の信者がいます。
ただし、公表されている数字の中には不活発な人や、気持ちは完全に離れているものの様々な事情からまだ完全に組織から抜けず、名前だけ残っている人も含まれていると思います。
エホバの証人の活動の一つに、週2回行われる集会と呼ばれるものがあります。週末に開かれるものは、聖書講演と研究用の「ものみの塔」誌の記事の討議です。平日の夜に開かれるものは、クリスチャンとしての生活と奉仕というもので、実演を通してどのように野外奉仕(いわゆる勧誘活動)を行なえばいいかとか、聖書の原則をどのように日常生活に当てはめることができるか、といったことを討議しています。これらは、会衆と呼ばれる100名前後の単位で行われています。
次に、年3回行われる大会というものもあります。丸1日の巡回大会が2回と、丸3日間の地区大会が1回です。これらは、数千人規模で行われています。
奉仕活動や伝道活動と呼ばれる勧誘活動も行っています。方法は、各家庭を訪問したり、公園や駅前などでカートに出版物を置いて街を歩く人たちに提示したりしています。みなさんの中にも見たことがある人もいるでしょう。
勧誘なんて迷惑だ、勧誘すれば金でももらえるのか?と思う人もいるかもしれませんね。エホバの証人の場合は勧誘して誰かと聖書研究を始めたり、集会に連れて来ることができても、1円もお金にはなりません。なぜ勧誘をしているのかというと、この人たちにとっては、自分たちが信じていることは本当に正しいことで、とてもいい世界だと思っているため、その教えを1人でも多くの人に知ってほしいとい思っているからです。何より、イエスが各家庭を訪問して神の言葉を広めていたことを、現代でも実践しているということです。
最後にエホバの証人のお金事情について説明します。他の宗教では、収入の何分の一とか1口○○円のように金額を指定して献金を求めることがあるかもしれませんが、エホバの証人の場合はそのように金額を指定して会費を求めることはしていません。ただし、宗教団体を運営するためにお金は必要なので、エホバの証人の施設に寄付箱が置かれています。「寄付」であり、金額の大小は関係ないため、誰がいくら寄付したかは記録していません。当然、多額の寄付をしたからと言って、宗教団体内での地位が上がるようなこともありません。
今回は、冒頭に書いた出版物から、エホバの証人の活動について解説しました。
次回は、別の出版物を用いて、エホバの証人はどんなことを信じているのかを解説していきます。