







試合前ステージから「飛ぶ雲飛ぶ声」のバファローズの唄で盛り上がる大阪スタヂアム。

25年ぶりの近鉄-南海復刻試合は1勝1敗で迎えた3回戦が行われました。
ホークスサイド,レフトスタンドから「大阪,大阪,俺の街!」と生意気な声が聞こえてくるのに対し,
あくまでフランチャイズとして50年以上この地を守り続けてきたバファローズの意地を見せたいところ。




今日のゲスト,始球式は近鉄OBの吉井理人さんでした。
こちらも試合前ステージで,トークショーがありましたので,簡単にご紹介します。

・同じ背番号21番の西勇輝投手の印象は・・?
「昨日,テレビの番組で西投手としゃべったんですよ。
彼,マウンド上で何かブツブツ言うクセがあるので,あれ何を言うてるの?って聞いたら,
配球のおさらいとか,前に打たれた打者の反省点とかを全部口に出して自分に暗示を掛けていますって。
アイツ,テレビやからもっと面白いこと言えばよかったのに,マジメに返しよりました。まだまだですねw」
・南海ホークスとの対戦の印象は・・?
「初めてテレビで中継がされる試合で先発で登板が決まったので,和歌山の母親に連絡したんですけれども,
中継が始まるまでにKOされてしまって恥ずかしい目にあったもんです」
「佐々木誠さんや山本さん,門田さんなど抑えられない人が多く苦手な意識がありましたね」
・ファンからの質問を受け付けます。
「栗山監督と仲悪かったとか聞かんといてくださいね。あれ?いらんことしゃべった?あちゃーしまったー」

・メジャーリーグで,日本人として初めて盗塁を記録した時の逸話を教えてください。
「あのときピッチャーはランディー・ジョンソンやったんですけど,ボクがまぐれでヒットを打ってしまったんですね。
塁に出て,次のバッターの打席ではエンドランのサインが出たんですけど,バッターは空振りしよったんです。
でもこっちはスタート切ってたんですが,相手のキャッチャーも驚いて慌ててボールを握りなおして
投げてボールが逸れて・・そういう偶然が重なったんです。
自分では颯爽と走って滑り込んだつもりだったんですが,後でビデオ見たりしたらそうでもなくて。
チームメイトからは『おいおい,ピアノを担いで走ってたんじゃないか』って言われました。」
・ヤクルトに移籍されて,野村監督の元ID野球を体感されたと思いますが・・
「毎日2時間のミーティングやってましたけど,ボクはあんまり聞いてなかったんですよ。
(1995年)オリックスとの日本シリーズでは,とにかくイチローを抑えこむことがキーだったんですが,
案の定ボクだけは打たれてました。他のピッチャーは抑えてましたけどね。」
「野村監督からは,『まずメモを取らんかい』って言われたもんだから,それならとミーティングのときに
テープレコーダーを使ってたら,野村さんに『これやから近鉄の選手は・・』って舌打ちされました。」
(日本ハムのコーチ時代には,えらいマメにブログにコーチング記録や試合展開を記録してはりてましたけどね)
・仰木マジックを感じたところは・・?
「あの人,すんごいメモをポケットに持ってはったんですよ。
走り書きみたいな文字で,しかも斜めに書いたり縦書きしたり,誰も解読できないようなヤツを。
しかも広告とかの裏紙を使ってるもんだから,もうぐちゃぐちゃでわけらからんような状態。
それをパッとポケットから取り出して采配を取る・・・・マジックですよねww」
こんな感じの漫談でした。
ハムのコーチ時代も選手に対して終始笑いを取ることばかり考えてコミュニケーションを取ろうとしていたため,
選手からは「ほんまにこのオッサン野球知ってのか?」と思われることも多かったそうですが,
NPB両リーグとメジャーで経験は豊富ですし,選手の個性を活かすコーチング技術は見事です。
ぜひまたオリックスへの復帰もお待ちしております。




さて試合は,ディクソンも武田も序盤はランナーを抱えながらも無失点の立ち上がり。
ただ白井の変動式ストライクゾーンに私もディクソンも伊藤もイライラするような状況でしたが。
ただ,相手も打ち気が強く,そしてディクソンもそれを交わしながら抑えこむというところ。
ゴロに打ち取るも,こういう守備の堅さでチームとして最小失点に抑えていたわけですが。


しかし3回に南海ラヘアから一発を喰らい,先制を許す展開に。(近0-1南)


京セラドームのルールでは,屋根に当たった打球はインプレー扱いのはずなんですが,
4回のラヘアの打球に限り,ファウル扱いにされました。
(屋根に当たって跳ね返ったボールを野手がキャッチするとフライアウト扱いになる)
球審白井が必死に塁審のアウト宣告を否定し,説明なしに試合再開したのはさすがに見ている方として腹が立ちましたけど。
ただ,うちの親分が納得したなら仕方ないですけど。


南海の先発,武田からは1回,3回,5回と得点圏にランナーを出し,糸井・デホへ繋ぐ状況は作ったんですが,
今日は主軸が力んでしまって1点が遠かったですね。


武田攻略のため円陣を組みなおすも,6回も無死1・2塁のチャンスを作るも
バルが併殺となり,ふいにしてしまう展開。

ただ,6回裏には,ヒットで出塁したT-岡田を1塁においてゴッツァンは意表を付くセーフティバントを成功させるなど,
チャンスメイクの面ではバラエティに富んだ攻撃を見られるのは良かったと思います。
後はどう得点に結びつけるかですね。
「とにかくヒットを打て!それがプロだ」ではなく,高いバウンドのゴロとか,
飛距離はなくとも外野手の守備位置を外した打球で犠牲フライにするなど,まだまだ挑戦して欲しいものです。


逆に南海は6回に四球がらみでランナーを貯めたところから松田に左中間を破られて2点を追加。
ディクソンも6回には球威が落ちておりここで降板。
交代した中山は柳田を,さらに桑原にバトンを渡し細川からアウトを取るも,柳田と細川しかアウトを取れない状態に。
さらに,ビハインドの展開で終盤に来てしまうと,敗戦処理登板の投手陣が踏ん張れずに,どんどん点差が開く傾向が見えています。
桑原もイニングを跨ぐと詰めが甘くランナーを貯めこんだ上,途中出場のショート縞田のエラーで追加点を許し,
期待の森本も今日の安パイだった柳田にも打たれてしまい,完全に投壊状態。
気がつけば点差は9点に。
しかし調子に乗るレフトスタンド「大阪大阪俺の街」ってうるせぇ。
今日は2軍へ松本が降格,1軍に比嘉が再昇格していましたが,他にオープン戦当初から試していた平井,鴨志田といった選手はどうなのか気になります。
1軍練習に合流したのも,まだ今年炎上しかしていない井川というのもちょっと・・

3塁側はびっしり満員のホークスファン。
ホームゲームでビジターファンの方が多く,ワンサイドで負けてる展開って悔しいにも程があります。
だんだんと白井の甲高いストライクコールも耳障りに思えてきましたし。







Bu 1 - 9 Hawks
8回にようやく糸井,デホの2塁打で1点を返すものの,中盤までの展開で圧倒され,近鉄は完敗。
観客動員数も試合もイベントの盛り上がりもホークスに負けてしまい,「大阪大阪,俺の街!」と声高々に叫ばれる悔しさ。
しかしこういう両チームが足並み揃えてイベントを盛り立てるってのは良い試みだったと思います。
今回は南海75周年記念のホークスサイドでのイベントをここ京セラドームで協力しあって行った形ですから,
また福岡でもこっちを迎え入れたイベントを行って欲しいものです。
ていうか,絶対再び大阪を取り戻すため,リベンジを果たしたいですし,福岡も乗っ取ってやりたいくらいだし・・
そういえば,6月の梅雨の時季にオリックス・ブルーウェーブ主催で福岡ドームのダイエー戦をやったことはありましたね。
オリックス球団としては試合の消化も順調,大多数のダイエーファンを動員してウハウハ,でもイチローは激怒してました。
まぁそこまではしなくていいからね。

お時間とお気持ちに余裕がありましたら・・。