ここは観衆2万人以上を動員でき,ナイター設備も整い鳴り物応援も可能な大阪で唯一の野球場「大阪スタヂアム」。
近鉄・南海・阪急がそれぞれの電鉄沿線住民の意地を掛け,関西で凌ぎを削っていた時代を彷彿とさせる復刻試合。
レフトからは「やったやった~またやった,高柳がやった~またやった,近鉄電車でハヨ返れ」
ライトからは「南海電車はボロ電車,近鉄電車は2階建て☆」
そんな河内と泉州のオッサンの掛け合いがまさに行われようとする,昭和63年へタイムスリップ。
中でも,当時のことを思うと,この方を外すことはできまへん。
通算560本を越えるホームラン・アーティスト,門田博光。
体調を崩し,えらい細なってしまいましたけど,お元気そうで何よりやわ。
そやけど,この小さな身体であの弾道を生み出していたと思うと,相当な努力家やったちゅーことやね。
試合前の屋外ステージでは,トークショーもしはりよったんよ。
外野席の開門の列に戻るため,序盤までしか話を聞くことはできませんでしたが,色々興味深い話も。
・オリックス時代,ホームランを打ったときブーマーとのハイタッチで脱臼するという事故がありましたが・・
「ブーマーの調子が悪くて,あの日だけ3番と4番を入れ替えて僕が3番だったんですけど,
ホームランを打って走ってる間に次の打者にブーマーがいるっていうのを忘れて油断してたんですよね」
・阪急の応援団から「ブタマン食べるか~」っていう野次に,門田さんは手を振っていましたが・・
「あれはベンチまで持ってこいって言うてたんよ」
・最近は統一球でホームランの数がだいぶん減ってしまったことについては・・・
「プロなんですから,統一球でも飛距離を延ばしてホームランにしてやるっていう頑固さが必要だと思います。
ホームランを打てないのを統一球のせいにしてはいけないと思うんですよね。
統一球でもホームランを打つために,身体をどう鍛えるか,フォームをどうするか,バットをどういうものにするか
っていうことをオフの間に考えておく必要があるんじゃないでしょうか。
私はホームランを打つために,バットを重量が1キロ以上あるものを使い,そのために7年かけて身体を鍛えたんです。
今の選手は,軽いバットを使ってホームランを打てないと嘆いてる。
でも皆さん優秀ですから,本当にホームランを打ちたいなら,そこにこだわってくれれば,僕よりも早く技術を修得できると思いますよ。」
・多くの監督の元でプレーされましたが,どの監督が最も印象的でしたか?
「結局は優勝できなかった以上は,選手としてどの監督が良かったとは言えないのだと思います。
また,プロである以上,常に競争がありますから,本当の師と呼べる人なんていないと思っています。」
そして,このイベントも大阪で今だ根強い人気を誇るホークスファンに対する配慮が存分になされたものだったと思います。
実力のパ,熱パと呼ばれたあの頃は,観客動員は今に比べると本当に少なかったけれども,
パリーグも多くの関西人を魅了したのは言うまでもないってことです。
さて,近鉄-南海の2回戦。
近鉄バファローズ先発の西勇輝は,ボール先行,走者を許しながらも要所を締めるピッチング。
以前よりはランナーを気にすることも無く,バッター勝負に徹していたところが良かったと思います。
それは,昨年10月のノーヒットノーランを達成したホークスが相手ということで自信を持って登板していたからでしょうか。
その西勇輝の好投を受けて,打線は初回こそ南海ホークス先発の山田を攻め立てるも無得点。
(調子を上げてきたT-岡田がカウント3-0から思い切り叩いて失敗したのは,なかなか積極性を認めるいい作戦だったとは思いますが)
2回には先頭の近鉄永久欠番#1を身に纏う後藤光尊。
「ここまで打たんとワテ泣くで(泣) とびきりデライの持ってこい! オモクソごついの持ってこい!!」
という河内のオッサン欲求根性に応えるかのように・・・
高い放物線を描いた打球はライト最前列「スターダイナー」に飛び込む1号ホームラン。(近1-0南)
「いいぞ,いいぞ,光尊!」
赤く染まったライトスタンドは一気に最高潮へ。
さらにバル・伊藤のヒットから川端が犠牲フライを放って2点目。(近2-0南)
3回には糸井の出塁・盗塁からデホ,バルとタイムリーが続き2点を追加(近4-0南)。
ここは糸井の出塁・走塁の力が生きた効率よい展開で持ち味を発揮。
近鉄ばかりが長い長い攻撃時間を仕掛け,先発全員安打も達成。
「燃やせ男の血は熱く 豪打いてまえ猛牛打線」
さらに4回には南海有馬の押し出し四球,5回には1点を返されるものの,6回裏に二塁打で出塁したデホが
T-岡田のライトフライでタッチアップ,さらにワイルドピッチで果敢にホームを落とし入れてリードは5点に。(近6-1南)
今日はデホがタッチアップを2回決めるなど,随所に好走塁を見せてくれました。
2008年のCS進出時も,アレックス・カブレラが3塁打に続き,意表を付くスクイズで生還するなど,
重量級の選手も必死に走る姿があれば,チーム全体の意識が高まり,順位も上がるものだと思います。
今日のデホはまさにチームを引っ張るプレーヤーでした。
6回1失点と好投した西勇輝でしたが,7回表もマウンドに上がったものの投球練習もしないままベンチへ下がってしまい,そのまま交代。
これまで序盤で大量リードしていても中盤に追いつかれ,終盤に勝ち越しを許して負けることが何度もありましたので,
5点リードとはいえ油断できない気分でした。
しかし交代した岸田は,なかなか調子良かったですね。
緊急登板にもかかわらず相手を圧倒する2三振で7回表をゼロに。
ここらへんはブルペンとの連携,準備の体制が良かったということ。
また,これも前日,金子千尋が負け投手になったものの完投してくれたことも効いてるかもしれません。
8回表は佐藤達也が,9回表には平野佳寿が登板し,危なげなくリードを保って試合終了。
ヒーローは7回の降板が気になった西勇輝と先制ホームランのゴッツァン。
ゴッツァンはこのユニフォームの永久欠番をつけていることを毎回気にしてはいたそうですが,
まずはここで結果を出し,背番号に恥じない姿を見せることが出来たと思います。
西勇輝も緊急降板のことを悔やんでいましたが,ここに登場した限りは大した影響は無いものだと安心しました。
Bu 6 - 1 Hawks
大阪でのホークス人気は健在でしたが,ここは近鉄が踏ん張って勝つことができましたわ。
これでOSAKA CLASSICは1勝1敗,いよいよ日曜日に決着をつけるわけやね。
やっぱ大阪いうたらホークスか?いやいやバファローズやろ。
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お時間とお気持ちに余裕がありましたら・・。
「野茂から最初にHR打つのはワシや!」と猛勉強したとか
そして打ったそうです。
あと私事ですが、今日先日注文した海田選手のユニフォームが届きました!オリックスファンとしてのモチベーションが一気に高まり、今すぐにでもこれを着て現地観戦に向かいたいと思います><
今日はナイスガイのディクソンの快投を願います。