迷路了。

彼とは、プライベートで会える時間が限られてた。


彼が出勤するまでの数時間、
もしくは夜勤明けの数時間。


一緒に食事して、一緒に散歩して、
たくさんたくさん、お喋りをした。


彼は帰り道、よく道に迷った。
『迷路了。。。』（迷った）

こっちかあっちかと回り道をして
家に着いたころにはけっこうくたくた。
でも、私は知ってたんだ。
彼がわざと迷ったふりをしてたこと。
そして私も
ほんとは道を知ってたけど知らないふりしてたこと、
彼も気付いていたかしら。

一分でも、一秒でも、もう少しだけ一緒に居たい。
その気持ちで寄り添っていたね、あのころの私たち。

許されない恋だから
微笑ましく振り返っちゃいけないんだろうけれど。

私はいまでもずっと、
あの人を想っています。

眩暈。

彼と初めてセックスしたとき、
『若い』ってこういうことなんだと
ただただ、

流れに身を任せるしかなかった。


そして部屋を出る時
眩暈を起こしてぶっ倒れた私。
彼に起こしてもらってひたすら謝られたけど。。。

21歳って、若さってすごいです。
と同時に自分の老いにも気付いた瞬間。