このところ、ジョギング中の黒人男性が白人男性に射殺される・白人警官による過剰な暴力と思われる黒人男性の死亡・犬について注意した黒人男性を白人女性が陥れようとした事件とアメリカでの人種差別的な事件が継続して起こった。自分でもアメリカの街を歩いている時に「ヘイ ジャップ」とか「イエローモンキー」とか言われたことはあるので(言葉以上の被害はなかったが。)、少なくともアメリカ国内であれば差別される側にある人間としては気味の悪い気持ちとなってしまった。
これら3件の事件の特徴はその内容が映像として録画されていることだ。今のアメリカにおいても、もし映像がなければこの3件の事件は白人サイドが”正当な暴力の行使であった”との主張を行い、それが即時に認められてしまっただろう。さすがに映像があると”正統な暴力の行使”という主張は簡単には通らないので問題となったのであろう。
日本でも議員が「ハゲー!」と叫ぶ音声がマスコミに出て話題となったが、これも音声録音がなければ議員側が”不当な発言などなかった”と主張し、その主張がそのまま通っていたと思われる。
弱者側が映像や録音をSNSに載せて反撃を試みることができるようになったことは、今般の技術進歩が弱者側にもたらして福音の一つのようだ。