日々雑感

韓国・中央日報の記事タイトルが刺激的(2)-対馬仏像盗難事件

韓国・中央日報の記事タイトルが刺激的だ。対馬仏像盗難事件に関する記事(韓日関係の欄、2020/5/3) について述べたい。

2012年に日本の長崎県対馬市の神社・寺院から、韓国人窃盗団によって重要文化財の仏像2体などが盗み出された対馬仏像盗難事件というものがあった。違法に対馬より盗み出され韓国へ持ち込まれたことは韓国政府も認めて韓国人窃盗団を刑事処罰しているが、韓国司法にて仏像1体は日本へ返還不要との司法判決(一審)があり、いまだ未返還である
この事件の控訴審に関する韓国・中央日報の記事のタイトルが"略奪した日本が「返してほしい」…日本から盗んできた金銅仏像の所有権で紛争"となっておりなかなか刺激的・煽情的だ。

日本文で書かれているので日本向けと考えられるが、この記事にて韓国・中央日報は対馬の仏像が倭寇により略奪されたものであると確定しているように見せたいのであろうか?韓国・中央日報は韓国にてこれらの仏像が倭寇により略奪されたものであるので日本への返還不要とのキャンペーンを行ったと聞いているので、そのキャンペーンの一環であろうか?

この対馬仏像盗難事件の韓国での裁判で興味深いのは、日本へ返還すべきと主張しているのが韓国政府である点だ。韓国内でも、この事件で仏像を返還しないのは無理筋との認識も多いと聞く。常識的に考えて韓国・日本ともに批准しているユネスコ文化財不法輸出入等禁止条約に従い解決するのが正しい方法だからだ。しかしこの事件の韓国司法の一審では仏像は日本に引き渡す必要なしとの判断だった。
韓国司法は大陸法体系では禁忌とされる法の不遡及原則を覆すなど問題がある。(日本の法体系が完璧と言うつもりはないが。)韓国司法制度には憲法の上に”国民情緒法”があるなどと言われ予測不可能な部分が多く、この事件の控訴審の結果が注目される。いわゆる”徴用工問題”・”従軍慰安婦問題”とあわせて今後の日韓関係に大きく影響すると思われる。
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