ミシュランとシェフラー、欧州車産業の低迷で4工場閉鎖_日経様記事抜粋<
タイヤ大手の仏ミシュランと自動車部品大手の独シェフラーは5日、欧州車産業の低迷から工場閉鎖と人員削減を行うと発表した。ミシュランは仏国内の2工場、シェフラーは欧州域内の2工場を閉じ、従業員計約6000人を減らす。独フォルクスワーゲン(VW)など車大手の苦境が取引先である部品メーカーにも波及しつつある。
ミシュランは仏西部ショレと南部バンヌにあるタイヤ工場の生産を、2026年初めまでに止める。全従業員13万2000人の約1%に相当する1250人が影響を受けることになる。
背景にあるのが、アジア製の低価格タイヤの流入拡大による業績悪化だ。この10年間で乗用車向け低価格タイヤのシェアが9ポイント増えた一方、ミシュランが得意とする高級品は11ポイント低下。ミシュランは2工場について「構造的な生産能力の過剰が生じていた」としている。
シェフラーは全従業員12万人の約4%にあたる4700人を欧州全体で削減する。このうち2800人は独国内に10カ所ある拠点の従業員が対象となる。4700人のうち一部は配置転換し、純減数は3700人となる見通しだ。
シェフラーは24年10月、車部品大手の独コンチネンタルのパワートレイン部門を分社化した独ヴィテスコ・テクノロジーズを買収した。事業整理の一環として独以外の欧州域内にある2工場を閉鎖する。どの工場を閉じるかは年末までに決める。リストラで29年までに年2億9000万ユーロ(約480億円)のコスト削減効果を見込む。
シェフラーはリストラの理由として、脱炭素対応に伴うエンジン車の販売減と欧州の電気自動車(EV)需要の軟化をあげる。特に主要顧客であるVWが業績悪化に陥り、独国内の3工場閉鎖などリストラ策を打ち出した影響を受けたとみられている。
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