自転車に乗ると気持ちいい本当の理由。暮らしの質を高める自転車。
感性工学の視点から自転車の気持ち良さの秘密について迫ります。自転車運動とウォーキングの気持ち良さの比較データや自転車が"暮らしの質を高める理由"もお届けします。
自転車はどうして気持ちがいいの?
感性工学による快適性、安全性を追究した自動車開発に従事された、中京大学の井口弘和教授にお話を伺いました。
自転車は五感刺激が多い
自転車運動は坂道を下ったときのスピード感、視界の変化、重力の変化が特徴的です。景色の移ろいを目で、耳でしっかり捉えることができます。視界が流れていくあの体験はウォーキングにはありませんし、エンジン音が響くオートバイやクルマでは鳥のさえずりや虫の声まで聞き取ることは難しいでしょう。
乗りものとの一体感
オートバイも自身と一体感のある乗り物ですが、エンジンで駆動する分、乗せられている感覚に近くなります。自転車は自分の足でペダリングを続けるため、速度と足の動きがリンクしてオートバイよりも一体感を味わうことができると考えられます。そして、実はこのペダリングにも気持ちよさの秘密があるのだとか。
気持ち良さ = 疾走感・浮遊感・開放感
ペダリング後に足を止めても自転車はしばらく滑走を続けます。自分が動いていなくても速やかに走行できるというのはウォーキングやランニングにはない特徴で、開放的でとても気持ちが良いものです。あの滑らかな疾走感は、ジブリ映画によく出てくる浮遊しているような感覚に似ていると井口教授は言います。
浮かぶように、飛ぶように、景色や音を感じながら、流れに身を任せていられる瞬間。それは他では得られない“自転車の気持ち良さ”の理由のひとつなのでしょう。
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