本当はNGなの、百も承知で。
ボトムブラケット(BB)というのは、左右別々にペダルが付いているクランクアームを繋いでいる部品で、クランクの中心軸側に存在します。
フレームパイプにほとんど埋まっているのでほぼ全貌が見えない部品ですが、自転車がペダルを漕がないと進まない乗り物である以上、非常に重要な役割を担っています。
さらに、とても負荷も掛かる部分で、その分、頑強に作られてはいますが、メーカーによっては頻繁にメンテンスできるよう敢えて作っている商品も出しています。
基本構造は回転軸部品なのでベアリングで構成され、それにまつわる様々な点が重要となってきますが、最低限、油を切らさないこと。ただ、生涯で一度もバラしたことがない、問題が起きたことがない、というようにその油=グリスもタフです。
しかし、ロードバイクやマウンテンバイクなどのスポーツサイクルであったり、過酷な環境下で使うにはこの限りではなく、定期的なメンテナンス、もしくは交換の必要性は出てきます。
▲偶然、以前の写真が出てきたので、ペタッ。ボトムブラケット(BB)は、この白いプラスチック製キャップの奥、延長線上に位置するフレームパイプ部に納まっています。クランク関連は、シマノの『100GS』と読めるように見えます。チェーンリングは、『biopace-SG』の記載。チェーン指定があるのは知っています。
ところがですね。困ったことにウチの丸石号は、何故かボトムブラケットにアクセスするのに必要なクランクを外すネジ山が駄目になっており、まったく触ることができません。
いつのタイミングでコレが起きたのかまるで覚えていないのですが、そういう理由でずーっとノーメンテナンスで来ました。
当然、限界を迎えます。摩耗によるガタだったり、グリス切れによる異音だったり。今回はあまりに異音が酷くなり、暫定で左右それぞれに横に倒して注油をしました。本来、絶対にNGの行為です。挿すタイプの油よりグリスは固い油分なので、注油をしてしまうことでベアリング内で保持されているグリスが流れ出てしまうからです。
でも、丸石号はバラさなくてもとうの昔にグリスは切れているのは解るし、グリスも徐々に酸化するので残っていても本来の役割を果たしません。強行せざるを得なく。
一旦はコレで耳障りな異音は解消しました。ただ、いずれは本当の終わりがやって来ます。その時、どうするか。今のクランクとチェーンリングに互換性ある代替品がまるで解らないので、中古品も選びようがないんですよね。クランクアームはまあアレとしても、まったくおかしなチェーンリングにしたら変速性能は簡単に崩壊しますから。
▲コチラも以前、撮影していた写真を。クランクアームの型番は、『FC-TY(V?)70』と読めます。しかし、記憶ではフレームサイズは390mmなので、それに170mmのアームは長過ぎだろ。
はぁ、どの世界もビンテージ風はアタマを悩まします。ある程度のグレード品だったりしたらまだ手の打ちようがあるのですが、何せ当時、3万9,800円のマウンテンバイクですからね。消費税が存在していたのかどうかも覚えていません。
でも、コイツが好きなんです。乗り換えは、、、したくはないな……。
※追記/写真が出てきたことで(まあ後日しっかり見ればいいんですが)、今の時点で少しチャンスがあるかもしれません。というのは、シマノはかなり古いデータも保持していて、しかもケータイから問い合わせると自動である程度過去の問い合わせ履歴が出るみたく、話しが比較的スムーズにいくことが幾度かありました。諸々調べることで、クランク周りの代替品候補が出てくるかもしれません。そうしたら、どうにかしてこの一帯をすべて入れ替えることで延命が図れます。愛着ある部品がまた外されていくのはとても悲しいですが、遠出してトラブルで帰還不能になる可能性も考えると。
やかん