ケータイにGPSが内蔵されているのは今や珍しい事ではありませんが、我が陣営、PHSには搭載されている機種はひとつもありません。
しかし、ぼくは現在サブ機として使用しているWS020SH(通称03)には、後付けのGPSが設定され、組み合わせる事で幾つかの恩恵に与れます。
そもそもは、PHSはひとつひとつのアンテナ基地局がセルという名称で、電波フォロー範囲が狭いです。その代わり、非常に狭い感覚でアンテナが立っているので、これを逆手に取り、電波の受信位置からそこそこ正確に自機の位置が分かる機能があります。
この特徴を使った位置情報検索システムを導入したモデルもありましたが、WS020SHにその機能はありません。ただ、この端末はWindows Mobileで動いているので、NAVITIMEやGoogle マップソフトが使え、そこでGPS機能がたいへん役に立ちます。Google マップはWi-Fi接続の時はアクセスポイントを根拠にかなり正確な位置を割り出してくれますが、日本はそれほど公衆無線LANが発達していないので、出先で自分の位置を確認するにはGPS機能を使うに限るのです。
さて、ではGPS機能を本機に付帯させるにはどうすればよいか。Bluetoothで接続するGPSロガーなるものもいくつか販売されていますが、果たして本機(WS020SH)がサポート対象なのかは怪しいものがあります。
また、Bluetoothを使う事で多少の電力消費もあります。そこで注目したのが、端末が発売した頃に同時開発・発売されたUSB接続型のGPSユニットです。
ものはIODATA製ですが、これにオリジナルの変換ケーブルを付けた物が、『03-GPS-SET』という名称で当時、WILLCOMでほそぼそと売られていました。
ベースは同社製のUSBGPS2/WSに、端子変換ケーブルのUSB2-C5を同梱したパックです。USBGPS2/WSは通常のUSB端子を備えたGPSユニットで、対応していればPCのUSB端子に挿してもGPSユニットとして使用出来る優れものです。
このスペシャルパックに、Windows Mobile専用のソフトを2つ添付し(片方はドライバ)販売されていました。しかし、W-ZERO3[es]や03でGPSユニットを使おうという強者は少なく、商品はいつのまにかフェードアウト。ぼくが03を入手した時期が遅かった事もあり、03-GPS-SETは何処も完売で、継続の取引も望み薄という状態でした。
Windows MobileのGoogle マップはPC版とかなり似通った作りになっていて、端末の画面は小さいものの、出先ではその便利さはかなり重宝出来るものです。惜しむらくは、自機の位置がパケット通信(PHS回線)では検出出来ない事です。都度、自分の居る位置近辺の住所を調べ、それを検索窓に入力する事で位置を地図上に表示。以降は、地図を自分でスクロールしながら、目印となる建物や店を頼りにナビゲートしていました。
やはりGPSがある方が断然、楽。そう思い、03-GPS-SETはwebの検索チェックリストにいれ、奇跡的にデッドストックかなにかが補充されるのを待っていました。
するとどうでしょう。別に、補充されるとメールが来る設定はなかったのですが、たまたま2個だけデッド品が補充されているのを発見し、値段も大幅に下がっていた事から、即発注をかけました。
そうして我が家にやって来ました。待望の、USBGPS2/WSとUSB2-C5のセット品、03-GPS-SET(なお、当初はWILLCOMでしか購入出来ませんでした)。
中身を開けるとこんなで、GPSユニットとW-ZERO3[es]などで使用する変換アダプタが見えます。
ただ、WS020SHはUSB端子がマイクロAなので、それで繋げるケーブルが別途付いてきます。これを使っての接続になります。
GPSユニットはこんな。そこそこ大きい。高感度アンテナと高感度GPSエンジン サーフ社製 starIII/LPを搭載する。
まずは本機を接続する前にドライバとGPS状況をモニタするソフトをWS020SH本体にインストールします。ファイルはcabです。
これらを入れたらようやく別体ケーブルを使い、GPSユニットを接続。モニタソフトはいまいち上手く動きませんが、色々やっているうちにCOMポートをようやく認識してくれました。
GPSを測位した状態。3D機能も備える。最大で12個取得出来るようだ。
後は実際によく使うGoogle マップで機能するかの検証です。
ソフトを起動すると、はじめGPSを検出してくれません。しかし、この商品はWS020SHへの完全対応をうたっているので、何かあります。説明書を読むなどして、設定を変更すると、すんなり測位を開始。数秒で自分の位置が検出され、マーカーも矢印状のものに変わりました。
Wi-Fi検出などだと、自機マーカーは丸になるが、GPSが有効になると矢印になるようだ。
まずは移動を確認するために、電車に乗って窓際にGPSユニットを持っていき測位。1秒ごとの測位になるので、位置情報や動きは完璧。まったく問題なくいい調子で動きます。
ただ、自立型GPSの欠点である高層ビル群に移動すると、やはり完全にOUTです。マルチパス現象が激しすぎて、まず正確な位置を測位してくれません。よほど開けた大きな交差点などに移動してやらないと、とんでもない場所を示します。
もっとも、これはこの製品に限らずの事なので、落胆はありません。充分な仕事をしてくれるユニットというのが感想です。
ひとつ欠点は、GPSユニットとGoogle マップの逐一変わる地図データの更新で、電池があっという間になくなく事です。
格段に便利になりましたが、ここはバッテリーのスーパーパックなどの導入で解決するしかないと思います。昔はクルマ用ならWILLCOMでシガーソケット給電ケーブルが販売されていたんですけどね(WS020SHは電源配線が独自で、専用品しか給電が出来ない)。カーナビに使うには厳しいかもしれませんが、歩行ナビならなんとかなりそうです。
いやいや、面白い物を手に入れたものです。もう少しこの端末は楽しめそうですね。
やかん
しかし、ぼくは現在サブ機として使用しているWS020SH(通称03)には、後付けのGPSが設定され、組み合わせる事で幾つかの恩恵に与れます。
そもそもは、PHSはひとつひとつのアンテナ基地局がセルという名称で、電波フォロー範囲が狭いです。その代わり、非常に狭い感覚でアンテナが立っているので、これを逆手に取り、電波の受信位置からそこそこ正確に自機の位置が分かる機能があります。
この特徴を使った位置情報検索システムを導入したモデルもありましたが、WS020SHにその機能はありません。ただ、この端末はWindows Mobileで動いているので、NAVITIMEやGoogle マップソフトが使え、そこでGPS機能がたいへん役に立ちます。Google マップはWi-Fi接続の時はアクセスポイントを根拠にかなり正確な位置を割り出してくれますが、日本はそれほど公衆無線LANが発達していないので、出先で自分の位置を確認するにはGPS機能を使うに限るのです。
さて、ではGPS機能を本機に付帯させるにはどうすればよいか。Bluetoothで接続するGPSロガーなるものもいくつか販売されていますが、果たして本機(WS020SH)がサポート対象なのかは怪しいものがあります。
また、Bluetoothを使う事で多少の電力消費もあります。そこで注目したのが、端末が発売した頃に同時開発・発売されたUSB接続型のGPSユニットです。
ものはIODATA製ですが、これにオリジナルの変換ケーブルを付けた物が、『03-GPS-SET』という名称で当時、WILLCOMでほそぼそと売られていました。
ベースは同社製のUSBGPS2/WSに、端子変換ケーブルのUSB2-C5を同梱したパックです。USBGPS2/WSは通常のUSB端子を備えたGPSユニットで、対応していればPCのUSB端子に挿してもGPSユニットとして使用出来る優れものです。
このスペシャルパックに、Windows Mobile専用のソフトを2つ添付し(片方はドライバ)販売されていました。しかし、W-ZERO3[es]や03でGPSユニットを使おうという強者は少なく、商品はいつのまにかフェードアウト。ぼくが03を入手した時期が遅かった事もあり、03-GPS-SETは何処も完売で、継続の取引も望み薄という状態でした。
Windows MobileのGoogle マップはPC版とかなり似通った作りになっていて、端末の画面は小さいものの、出先ではその便利さはかなり重宝出来るものです。惜しむらくは、自機の位置がパケット通信(PHS回線)では検出出来ない事です。都度、自分の居る位置近辺の住所を調べ、それを検索窓に入力する事で位置を地図上に表示。以降は、地図を自分でスクロールしながら、目印となる建物や店を頼りにナビゲートしていました。
やはりGPSがある方が断然、楽。そう思い、03-GPS-SETはwebの検索チェックリストにいれ、奇跡的にデッドストックかなにかが補充されるのを待っていました。
するとどうでしょう。別に、補充されるとメールが来る設定はなかったのですが、たまたま2個だけデッド品が補充されているのを発見し、値段も大幅に下がっていた事から、即発注をかけました。
そうして我が家にやって来ました。待望の、USBGPS2/WSとUSB2-C5のセット品、03-GPS-SET(なお、当初はWILLCOMでしか購入出来ませんでした)。
中身を開けるとこんなで、GPSユニットとW-ZERO3[es]などで使用する変換アダプタが見えます。
ただ、WS020SHはUSB端子がマイクロAなので、それで繋げるケーブルが別途付いてきます。これを使っての接続になります。
GPSユニットはこんな。そこそこ大きい。高感度アンテナと高感度GPSエンジン サーフ社製 starIII/LPを搭載する。
まずは本機を接続する前にドライバとGPS状況をモニタするソフトをWS020SH本体にインストールします。ファイルはcabです。
これらを入れたらようやく別体ケーブルを使い、GPSユニットを接続。モニタソフトはいまいち上手く動きませんが、色々やっているうちにCOMポートをようやく認識してくれました。
GPSを測位した状態。3D機能も備える。最大で12個取得出来るようだ。
後は実際によく使うGoogle マップで機能するかの検証です。
ソフトを起動すると、はじめGPSを検出してくれません。しかし、この商品はWS020SHへの完全対応をうたっているので、何かあります。説明書を読むなどして、設定を変更すると、すんなり測位を開始。数秒で自分の位置が検出され、マーカーも矢印状のものに変わりました。
Wi-Fi検出などだと、自機マーカーは丸になるが、GPSが有効になると矢印になるようだ。
まずは移動を確認するために、電車に乗って窓際にGPSユニットを持っていき測位。1秒ごとの測位になるので、位置情報や動きは完璧。まったく問題なくいい調子で動きます。
ただ、自立型GPSの欠点である高層ビル群に移動すると、やはり完全にOUTです。マルチパス現象が激しすぎて、まず正確な位置を測位してくれません。よほど開けた大きな交差点などに移動してやらないと、とんでもない場所を示します。
もっとも、これはこの製品に限らずの事なので、落胆はありません。充分な仕事をしてくれるユニットというのが感想です。
ひとつ欠点は、GPSユニットとGoogle マップの逐一変わる地図データの更新で、電池があっという間になくなく事です。
格段に便利になりましたが、ここはバッテリーのスーパーパックなどの導入で解決するしかないと思います。昔はクルマ用ならWILLCOMでシガーソケット給電ケーブルが販売されていたんですけどね(WS020SHは電源配線が独自で、専用品しか給電が出来ない)。カーナビに使うには厳しいかもしれませんが、歩行ナビならなんとかなりそうです。
いやいや、面白い物を手に入れたものです。もう少しこの端末は楽しめそうですね。
やかん