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新陰流と一刀流2

2020年04月07日 | 健康増進
新陰流と一刀流2
一方螺旋の太刀は、この宇宙、重力世界のあらゆるもののあるところに働いている螺旋に沿いつつ、重力エネルギーを展開しつつ動く。こうして日本の剣術は螺旋と垂直の二つの系統に分かれてきたがいずれもそれは重力との関係によって成り立っている。気エネルギーの極致をきびしく求めてきた武術は、こうして見ると、やはり最も深い世界観相に、体験と直感によって達してきたのだと感嘆せざるを得ないのだ。もう少し武術について触れると、螺旋は一個の人体内のことにとどまらない。個としての中心をもった私と、されにもう一つの中心をもった今一人の相手(敵)との出会いの中にもまた螺旋は生じてくる。相手が押せば、まわり込みながら引き、相手が引けば、その動きにつれななめ前に入る、という柔道の原理もそれを一部あらわしている。本来の合気道などはさらにもっと深く微妙にこの原理をつかんでいるはずである。

直線的な対決か゛現実には、こうした円転、あるいは立体的に見ると螺旋敵な出会いになることが多いのである。中国の道教系の行などに「禹歩」といって古代の天動説的宇宙観によって、天の中心である北極星に自らの気を合わせるべく北斗七星の配置どおりに大地に歩を運ぶ。そうすると天の回転の原点である北斗七星と自らの気のエネルギーが一致融合して自らの身が回転する天の巨大なエネルギーと一つにつながる。そうしておいてからしかるべき儀式や拳法を行った、という。日本でも一刀流に、やはり北斗七星に方向をあわせて舞いのような運足をする法があった。武術はこうして、宇宙観であり、宇宙的な舞いであり、動的瞑想法でもあった。なぜ禹歩というかは、中国古代の帝王の禹の行ったところの儀式に従うとも、あるいは北斗七星の運足が兎の足跡に似ているからともいう。日本でもある時代、天皇や一般の人々の間にも儀式として行われていた習慣でもあった。古代人は天に通じる巨大な螺旋の舞法として、そこに生命の最も深遠なルーツを見ようとしたのである。

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