「こおひいや」の休日

山口県東部で小さな喫茶店をやっています
県内をメインに休みの日に出掛けたこと
日々思うことを綴っていくつもりです

遠くへ行きたい

2007-01-14 23:33:11 | バイク
突然ですが、生まれて初めて自転車に乗った時の気持ちを憶えていますか?

私は、こどもながらに苦労してようやく乗ることのできた喜びもつかの間、今まで徒歩でしか行けなかった自分の住んでいる街が、急に小さくなったような気がしました。
今のように携帯はもちろんコンビにも無く、何よりお金なんかありません。
只々「遠くへ行きたい」って感情だけで、今考えても「無謀」というような距離を地図も持たずに走り回る少年でした。


高校に入ると、大人の言いなりになるのがすごくイヤで、世の中を斜に構えていたとても生意気な性格。
人と同じ事をするのがキライと言うよりは周りの意見に興味が無い。
いわゆる「へんくう」ですね。

そんな「へんくう」がとにかく「遠くへ行きたい」と真剣に考える訳です。
電車で行くのも宿に泊まるのもお金が掛かる。
初めてバイトもしました。(厳しいガソリンスタンドでした)
ちょっとお金も貯まりましたが旅行費用には程遠いんです。
どうしたら遠くへ行けるのだろう・・・。

電車代も掛からず宿代も掛からない、そんな旅・・・・そこでフッと思いつくのが自転車だったのです。
まず、ホームセンターで一番安い寝袋を買いました。
バイト代は、ほとんど全て「旅の出来る自転車」を購入するのにあてました。

そして高1の夏休み、名古屋から四国瀬戸内を回って祖母の住む山口まで6日かけて旅に出ました。
もう、それからそんな自転車野宿旅行が楽しくて楽しくてどんどんハマり、休みの日は朝から自転車屋に入りびたり、ハブとスポークとリムを組んではバイト代を貰っていました。(1組100円、ほとんどボランティア。でもいろいろと勉強させてもらいましたね)
点検、整備はお手の物、遂には自転車のフレームまでオーダー。
翌年は、テントにガソリンコンロ、コッヘル等々総重量40キロは超える荷物を自転車に積んで四国太平洋側から九州に渡って山口に入る10日の旅でした。
たくさんの辛い思いもして、たくさんの人に出会い、たくさんの親切に助けられた旅でした。


もう、二十ウン年も前の事ですが古い写真が出てきたので思い出してしまいました。




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