バスが来るまで後15分、私は忘れ物がある事に気づいた。
バス停から家に戻る途中、雨が降り出した。急いで家に戻ると玄関に父親がいた。父親も忘れ物をしたらしい。
何を忘れたのかと聞くと、
「何か分からんでも何か探さなきゃ行けない気がする。」
そう言って家から出ていった。
気になってついて行くとゴミが放置されたような場所、そこで父親は何かを探していた。
「あったあった、これだこれ!」
持っていたのは汚れた古い本。表紙には父親の名前が書いてある。
「これはお父さんが生まれた時から俺の事を書いてある本なんだよ。これで全てがわかる。お前のもあるはずだよ。」
こうして自分の本探しが始まった。
探していると色んな人の本が見つかった。全く知らない人の本。
結局どれだけ探しても自分の本は見つからなかった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます