小屋スタッフが融雪ホース設置のために槍平小屋まで登りましたので、最新ルート情報をお伝えします。
登山道の雪解けは進んでいます。現在、槍ヶ岳・飛騨沢ルートは新穂高温泉登山口から白出沢までの右俣谷林道、さらに上部のチビ谷までほぼ夏道が出ています。画像はチビ谷。
右俣谷本流の雪渓は滝谷の上部までありません。チビ谷より上部は夏道上に溶け残る雪上を歩きます。
滝谷。雪渓が割れて本流が出ています。現在の水量であれば渡渉に問題はありませんが、架橋はまだありません。この時期は上部に雪渓があるため、雨天時の増水スピードがかなり早くなります。悪天候時の無理な渡渉はしないようにして下さい。
滝谷を超えて、槍平方面へ。南沢下部より滝谷方面を見下ろしたところです。雪渓が残っていますが、スノーブリッジが発達しています。雪渓上にルートはとらないようにして下さい。
槍平小屋周辺の積雪状況です(2019年5月24日撮影)。
このところの暑さの影響もあり、雪解けは進んでいますが、登山ルート的にはGW時よりも難しくなっています。雪渓上にルートがとれないため滝谷より上部は夏道をたどるのですが、アイゼンを履いたままで雪、氷、岩の上を歩く必要があります。さらに、雪解けで枝を起こしたダケカンバを始めとした樹木がルートを遮っており、特に南沢~槍平間ではルートファインディングが難しく、この週末も登山者がかなり南沢を登りすぎてしまい、遠回りして槍平小屋にたどりついていました。地図、GPSでしっかり現在位置を確認して下さい。